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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

増刊号 Common Disease 200の治療戦略

血液・造血臓器疾患

特発性血小板減少性紫斑病

著者: 安保浩伸1 半田誠1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科

ページ範囲:P.349 - P.351

文献概要

疾患概念と病態
 特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura:ITP)は血小板減少,正常骨髄像,そして他の血小板減少を起こす疾患の除外によって定義される.その病態は急性と慢性に分けられる.急性ITPはウイルス感染などにより生成された免疫複合体が血小板に結合して血小板減少が起こる.一方,慢性ITPは血小板に対する自己抗体がなんらかの原因により生成され,これが血小板に結合して血小板減少が起こる.前者は小児に多くself-limitingであり,後者は成人に多く慢性の経過をとる.
 本稿ではITPの治療を慢性ITPを中心に述べることにする.急性ITPにおいても慢性ITPとの鑑別が困難な場合,重篤な出血が疑われるときには慢性ITPの治療に準ずる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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