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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

増刊号 Common Disease 200の治療戦略 代謝・栄養障害

インスリン依存型糖尿病

著者: 石田俊彦1

所属機関: 1香川医科大学第1内科

ページ範囲:P.360 - P.365

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 疾患概念と病態
 糖尿病はインスリンの絶対的あるいは相対的作用不足による慢性の高血糖とWHOにより定義されていることより,一つの疾患というよりも高血糖症候群と考えられてきている.糖尿病は通常インスリン依存型糖尿病(IDDM)とインスリン非依存型糖尿病(NIDDM)とに分類され,両者ともにいくつかの遺伝因子と多くの環境因子の双方により発症することはよく知られている.糖尿病患者の著しい増加に伴ってIDDMとNIDDMとの鑑別が困難な症例が最近増加していることは,糖尿病をIDDMとNIDDMの2つに分けること自体に無理があり,両者は連続した疾患であり,両者に共通したいくつかの遺伝因子と環境因子が存在している可能性が推察されている.
 さて,IDDMの遺伝的疾患感受性としてhuman leukocyte antigen(HLA)がよく知られているが,HLA DRよりもHLA DQがより強く関与している.最近,罹患同胞対法によりHLA領域が関与しているものをIDDM1と呼び,これが一番強く関与していることが明らかにされたが,さらにインスリン遺伝子領域が関与しているものをIDDM2とし,それ以外にもIDDM3やIDDM4の存在が指摘されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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