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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

増刊号 Common Disease 200の治療戦略 内分泌疾患

下垂体前葉機能低下症

著者: 板東浩1 斎藤史郎1

所属機関: 1徳島大学医学部第1内科

ページ範囲:P.392 - P.393

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疾患概念と病態
 下垂体前葉機能低下症(hypopituitarism)は,単独または複数の下垂体前葉ホルモン〔ACTH(副腎皮質刺激ホルモン),TSH(甲状腺刺激ホルモン),LH(黄体ホルモン),FSH(卵胞刺激ホルモン),GH(成長ホルモン),PRL(プロラクチン)〕の分泌低下により生じる.原因は下垂体前葉障害と視床下部障害によるものがあり,下垂体腺腫,女性の分娩後下垂体壊死(Sheehan症候群),下垂体近傍の腫瘍(頭蓋咽頭腫,胚芽腫,髄膜腫など)の順に多く1),手術・放射線照射後,外傷,結核性髄膜炎,サルコイドーシス,自己免疫性下垂体炎,Hand-Schüller-Christian病などもある.
 診断には厚生省特定疾患間脳下垂体機能障害調査研究班が作成した「下垂体前葉機能低下症診断の手引き」2)が参考になる.手引きには主症候と検査所見がホルモン別に列挙されており,欠乏しているホルモンの組み合わせにより,①汎下垂体前葉機能低下症,②部分的下垂体前葉機能低下症,③下垂体前葉ホルモン単独欠損症と診断する.さらに,画像検査と病因検査により病因を明らかにし,治療法の選択や予後予測する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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