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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

増刊号 Common Disease 200の治療戦略

内分泌疾患

クッシング症候群

著者: 山川正1 関原久彦1

所属機関: 1横浜市立大学医学部第3内科

ページ範囲:P.420 - P.422

文献概要

疾患概念と病態
 1.分類と病因
 クッシング(Cushing)症候群は副腎皮質ステロイドであるコルチゾールの過分泌により生ずる疾患である.本症候群はadrenocorticotropic hormone(ACTH)分泌により2つに分類される.ACTHが過剰に分泌され,副腎皮質よりコルチゾールを過剰に分泌するcorticotropin依存性Cushing症候群と,副腎皮質腺腫などによりコルチゾールが過剰に分泌され,corticotropin分泌は抑制されているcorticotropin非依存性Cushing症候群である.前者には視床下部下垂体系に異常があり,ACTHの過分泌されるものと,下垂体以外の腫瘍よりACTHまたはcorticotropin-releasing hormone(CRF)が過剰分泌される異所性ACTH症候群が含まれる.後者には副腎皮質腺腫あるいは癌,原発性副腎皮質結節性過形成によるものがある.Cushing症候群の病因としてはCushing病が最も多く,本邦では40〜60%,諸外国では60〜70%を占める.
 Cushing病の80%以上に下垂体腺腫が認められ,そのほとんどが微小腺腫(1cm以下)である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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