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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

増刊号 Common Disease 200の治療戦略

腎・尿路疾患

IgA腎症

著者: 野本保夫1

所属機関: 1東海大学医学部内科学第7

ページ範囲:P.474 - P.475

文献概要

疾患概念と病態
 IgA腎症は1968年,BergerとHinglaisにより最初にその存在が報告された.糸球体メサンギウム領域にIgAを主体とする沈着物の存在を特徴とする.IgAがメサンギウムに沈着する病態としてはその他肝疾患,肺疾患などに続発する病態も知られているが,通常これらは含めない1)
 最近,わが国において厚生省特定疾患調査研究班,日本腎臓学会の合同委員会より「IgA腎症診療指針」(表1)が発表されている1).診断は現在のところ,腎生検によるしかない.すなわち,免疫蛍光抗体法でメサンギウム領域にIgAがpredominantに沈着を認めることによる.また,光顕的にPAS陽性に染色される半球状の沈着物の存在も参考になる.光顕像は組織障害度および予後判定に重要であるが,その際,光顕組織標本のサイズが重要で,1mm×7mm以上の皮質組織が信頼性の高い診断を得るために必要である3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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