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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

増刊号 Common Disease 200の治療戦略 腎・尿路疾患

腎血管性高血圧

著者: 木村健二郎1

所属機関: 1東京大学医学部第2内科

ページ範囲:P.480 - P.482

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疾患概念と病態
 腎動脈が狭窄することが原因で発症した高血圧を腎血管性高血圧という1).全高血圧の1〜5%を占める.狭窄の原因は欧米では動脈硬化によるものが最も多く,その他はほとんど線維筋性形成異常である.本邦では線維筋性形成異常と大動脈炎症候群の頻度が高い(表1).
 基本的な病態は狭窄側の腎灌流圧の低下によるレニン分泌亢進と,非狭窄側のレニン分泌抑制である.しかし,高血圧が成立している時期には必ずしも血漿レニン活性は高くなく,また多くの場合,ナトリウム(Na)貯留による循環血液量の増加もみられない2).両側に有意の腎動脈狭窄がある場合には,レニン分泌の亢進とともにNa貯留による循環血液量の増加の血圧上昇に対する役割が大きい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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