文献詳細
文献概要
増刊号 Common Disease 200の治療戦略 感染症
つつが虫病
著者: 丹下宜紀1 安川正貴1
所属機関: 1愛媛大学医学部第1内科
ページ範囲:P.522 - P.523
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つつが虫病はRickettsia tsutsugamushiを保有するツツガムシの幼虫に刺されて感染し,発熱・発疹・刺し口を特徴とする急性熱性疾患である.わが国では,1975年以降,全国各地で患者数の急激な増加がみられるようになり,最近では年間600〜1,000名の届出患者数に達している1).
刺咬部の皮膚から侵入したリケッチアは,単核細胞や血管内皮細胞に侵入し,増殖する.リンパ行性に所属リンパ節に至り,さらに血行性に全身の網内系組織に拡がり,全身各臓器の巣状血管炎,血管周囲炎を起こす2).
つつが虫病はRickettsia tsutsugamushiを保有するツツガムシの幼虫に刺されて感染し,発熱・発疹・刺し口を特徴とする急性熱性疾患である.わが国では,1975年以降,全国各地で患者数の急激な増加がみられるようになり,最近では年間600〜1,000名の届出患者数に達している1).
刺咬部の皮膚から侵入したリケッチアは,単核細胞や血管内皮細胞に侵入し,増殖する.リンパ行性に所属リンパ節に至り,さらに血行性に全身の網内系組織に拡がり,全身各臓器の巣状血管炎,血管周囲炎を起こす2).
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