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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

増刊号 Common Disease 200の治療戦略 精神疾患

うつ病

著者: 広瀬徹也1

所属機関: 1帝京大学医学部精神科

ページ範囲:P.556 - P.558

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疾病概念と病態
 今日うつ病はかなり広範な概念となっており,いくつかの亜型に分けられている.米国精神医学会のDSM(Diagnostic and Statistical Manualof Mental Disorders)-IV(1994年)によると,気分障害は双極性障害と抑うつ性障害に二大別される.双極性障害は中等度以上の躁病相をもつ双極I型と,軽躁状態にとどまる双極II型(前者はうつ病相はなくても,軽いものでもよいが,後者では中等度以上のうつ病相をもつ),軽躁・軽うつ状態を繰り返す気分循環症に分けられる.抑うつ性障害は大うつ病と最低2年間持続的ないしは間欠的にうつ病相を示す気分変調症に分けられる.
 以上は躁病相の有無や程度・経過による分類であるが,その他に精神病像の有無,緊張病像を伴うもの,メランコリー病像を伴うもの,非定型病像を伴うものはそれぞれ明記するようになっている.さらに,産後発症,季節性発症や病相頻発型(rapid cycling)も特記され,DSM-IIIが出た1980年から十数年の間に亜型の明記が確実に増えているのがわかる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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