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増刊号 Common Disease 200の治療戦略 皮膚疾患
薬疹
著者: 塩原哲夫1
所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科
ページ範囲:P.600 - P.602
文献購入ページに移動薬疹とは内服,注射などにより全身投与された薬剤により生じる皮疹(粘膜疹)の総称である.発症機序の見地からアレルギー性,非アレルギー性に分けるのが一般的になっている.
「アレルギー性薬疹」とは「薬剤抗原に感作された個体にのみ生じ,免疫グロブリンやT細胞により生ずる薬疹」と定義できる.それに対し「非アレルギー性薬疹」とは「薬剤そのものが有する薬理作用に基づいて発症するもの」と定義されており,感作の必要がないため多くの個体に発症しうる.実際,臨床の場で問題となるのは一部の感作された個体にのみ生ずる「アレルギー性薬疹」のほうである.
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