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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻12号

1995年11月発行

文献概要

“ホッ”とspot

高齢糖尿病患者に合併したBasedow病の症例

著者: 加藤雅彦1

所属機関: 1国家公務員等共済組合連合会斗南病院内科

ページ範囲:P.611 - P.611

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 慢性疾患を長期にわたり外来で診ていると,様々な疾患の合併に出会います.Basedow病もその一つで,典型的な症例では問診と理学所見のみでほぼ診断できるのですが,高齢者でははっきりとした自覚症状がなく,偶然の検査によって見つかることもあります.最近,私が経験した高齢糖尿病患者に合併したBasedow病の2例を紹介します.
 症例1:65歳,男性.約30年の罹病歴の糖尿病患者.インスリンで治療していたが,夜間低血糖を起こすため当科入院となる.血糖日内変動にて朝食前111mg/dlが食後2時間で413mg/dlと極端な上昇がみられるため,甲状腺ホルモン検査をしたところT3,T4の高値とTSH低値がみられた.TRAb,シンチグラフィーの結果よりBasedow病の診断となった.3カ月で5kgの体重減少があったが,頻脈,発汗過多はなかった.入院後の脈拍は70台/分で,入院時心電図は正常洞リズムで不整脈はなかった.甲状腺腫大もなかった.家族歴は母親がBasedow病だった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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