medicina32巻12号

1995年11月発行

“ホッ”とspot

牛乳飲用後の胸腔ドレナージ排液の白濁で確診した特発性食道破裂（Boerhaave症候群）

著者： 吉永恭彦¹

所属機関： ¹尾道市立市民病院内科

ページ範囲：P.613 - P.613

文献概要

　ある日曜日の朝，58歳の男性が胸背部痛を主訴にプレショック状態で救急入院となりました．後で患者に聞けば，深夜2回の嘔吐に続いて左胸背部痛が突発したとのこと，この疾患としては典型的な発症の仕方です．前医の胸部X線とCTで左胸腔内に多量の液体貯留があり，直ちに胸腔ドレナージを開始しました．