文献詳細
文献概要
増刊号 Common Disease 200の治療戦略 耳鼻咽喉疾患
耳鳴
著者: 村井和夫1
所属機関: 1岩手医科大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.630 - P.631
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耳鳴は外耳,中耳,内耳および後迷路を含む聴覚系を中心とした障害によって生ずる症状の一つと理解されているが,その病態はいまだ必ずしも明確にされるには至っていない.
耳鳴は,聴覚系から発生するものと,聴覚系以外から発生するものの大きく2つに分けることができる.また,実際には音源のあるものと音源のないものに分けられる.主として聴覚系以外の部位から発生するものが音源のあるものに相当し,聴覚系より発生するものが音源のないものに相当する.音源のあるもの(血管性の疾患,筋性の疾患〔口蓋筋クローヌス,耳小骨筋の異常運動〕など)は適当な手段によって他人もこれを聞くことができるので,他覚的耳鳴と呼ばれる.これに対して音源のないものは自覚的耳鳴と呼ばれる.日常の臨床で大多数を占めるものは自覚的耳鳴であり,以下には自覚的耳鳴について述べることにする.
耳鳴は外耳,中耳,内耳および後迷路を含む聴覚系を中心とした障害によって生ずる症状の一つと理解されているが,その病態はいまだ必ずしも明確にされるには至っていない.
耳鳴は,聴覚系から発生するものと,聴覚系以外から発生するものの大きく2つに分けることができる.また,実際には音源のあるものと音源のないものに分けられる.主として聴覚系以外の部位から発生するものが音源のあるものに相当し,聴覚系より発生するものが音源のないものに相当する.音源のあるもの(血管性の疾患,筋性の疾患〔口蓋筋クローヌス,耳小骨筋の異常運動〕など)は適当な手段によって他人もこれを聞くことができるので,他覚的耳鳴と呼ばれる.これに対して音源のないものは自覚的耳鳴と呼ばれる.日常の臨床で大多数を占めるものは自覚的耳鳴であり,以下には自覚的耳鳴について述べることにする.
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