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今月の主題 小児疾患とキャリーオーバー診療 小児科から内科へのキャリーオーバー診療
先天性胆道閉鎖症術後
著者: 小林昌和1 住山景一郎 小池通夫
所属機関: 1和歌山県立医科大学小児科
ページ範囲:P.324 - P.327
文献購入ページに移動●先天性胆道閉鎖症には軽重の差はあるが,全例に必ず肝硬変を合併していると考えて対処する.その程度は術前から存在するもので術後の逆行性胆管炎などでさらに進展するため,生涯続く管理が長期予後を決定する.
●栄養管理:脂肪吸収を計るMCT(中鎖脂肪酸)の利用と脂溶性ビタミンの補充を行う.
●胆汁排泄療法:利胆剤やコレスチラミンを用いる.
●逆行性胆管炎の防止:発熱,CRP,便の色を監視し,抗生物質持続投与を行う.
●肝胆道系の監視:肝逸脱酵素(GOT,GPT)と胆管系酵素(γ-GPT,LAP),ビリルビン,総胆汁酸などを定期的に検査する.
●門脈圧亢進症の管理:血小板減少を含む脾機能亢進症の管理と内視鏡で食道静脈瘤の管理.
●感染症の予防:予防接種の積極的採用.脾摘例には肺炎球菌ワクチンも接種する.
●肝不全対策:非代償期への進展防御と肝移植の相談.
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