icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina32巻2号

1995年02月発行

薬を正しく使うためのDrug Information—副作用について・14

トリアゾラムによる一過性健忘

著者: 風祭元1

所属機関: 1東京都立松沢病院

ページ範囲:P.362 - P.363

文献概要

トリアゾラムの概要
 トリアゾラム(ハルシオン®ほか)は,わが国では1983年に発売されたベンゾジアゼピン系睡眠薬で,市販数年後には,全睡眠薬の売上げの最大のシェアを占めるようになった.トリアゾラムは血中の生物学的半減期が2時間前後と短い超短時間型の入眠誘導剤で,他の通常の睡眠薬によくみられる持ち越し効果(hangover effect)がほとんどなく,翌朝覚醒時の気分が爽快なので,各科の医師により広く用いられている.
 トリアゾラムは,オランダで服用後の奇異反応が報告されて一時発売停止が行われ,また,イギリスやアメリカでも服用後の一過性健忘,翌日の不安の増大などの所見があり,これらがマスコミで犯罪や乱用の危険性を過度に強調する方向で報道が行われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら