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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻3号

1995年03月発行

今月の主題 免疫学の理解とその臨床

免疫機能の解説

ナチュラルキラー(NK)細胞

著者: 鳥越俊彦1 石井良文1

所属機関: 1自衛隊札幌病院病理科

ページ範囲:P.444 - P.447

文献概要

ポイント
●NK細胞はMHC非拘束性細胞障害活性をもつCD3-,CD16+,CD56+のリンパ球で,形態的にはアズール顆粒を細胞質にもつリンパ球である.末梢血リンパ球の10〜15%を占める.
●NK細胞は胸腺外で分化・成熟し,成人の赤脾髄,肝類洞などに分布するが,リンパ装置には分布しない.
●NK細胞は抗原の感作がなくともウイルス感染細胞や腫瘍細胞を障害するが,自己と非自己の識別にはMHCクラスI依存性の抑制シグナルが関与している.
●NK細胞は,急性ウイルス感染の初期に働く非特異的細胞性免疫の主役である.特にヘルペス群ウイルス感染の防御に重要である.また,腫瘍の免疫監視機構にもかかわっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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