icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina32巻3号

1995年03月発行

今月の主題 免疫学の理解とその臨床

免疫機能の解説

サイトカインと免疫調節

著者: 中野昌康1

所属機関: 1自治医科大学微生物学

ページ範囲:P.464 - P.468

文献概要

ポイント
●サイトカインは生体防御・免疫系細胞の分化・成熟・増殖,免疫応答,炎症に関係する(糖)蛋白活性因子で,多数の異なったサイトカインが知られている.
●刺激によりマクロファージ,T細胞,その他種々の細胞より産生され,レセプターのある標的細胞に作用する.
●マクロファージが産生するサイトカインは炎症・生体防御にかかわり合いが深い.
●ヘルパーT細胞はTH0からTH1あるいはTH2へ分化する.TH1の産生するサイトカインは細胞性免疫と,TH2の産生するそれらは抗体産生と関係が深い.
●サイトカイン同士の間で拮抗作用がみられる.TH1の産生するIFNγはTH2のサイトカイン産生を抑制し,逆にTH2の産生するIL-4,IL-10,IL-13はTH1のサイトカイン産生を抑制する.
●サイトカインは生体内で相互に複雑なネットワークを形成し,免疫応答の発現・調節を行っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら