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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻4号

1995年04月発行

今月の主題 脂質代謝と動脈硬化

動脈硬化症の成因理解のための脂質代謝

低HDLコレステロール血症と動脈硬化

著者: 山下静也1

所属機関: 1大阪大学医学部第2内科

ページ範囲:P.655 - P.659

文献概要

ポイント
●低HDL血症は虚血性心疾患のみでなく,種々の動脈硬化性疾患の独立した危険因子の一つである.
●遺伝性の低HDL血症は黄色腫や早発性動脈硬化症を合併することが多い.
●Tangier病はHDLの著しい低値を示す常染色体性劣性遺伝疾患であり,オレンジ色の扁桃腫大,肝脾腫,末梢神経障害を特徴とする.
●LCAT欠損症は角膜混濁,貧血,腎障害を特徴とする常染色体性劣性遺伝疾患である.患者血清HDLコレステロールは著明に減少し,総コレステロールに対するコレステロールエステルの比は著しく低下する.
●糖尿病,甲状腺疾患,肝硬変症,慢性腎不全などの疾患,プロブコールなどの薬物でもHDLコレステロール値は低下する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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