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今月の主題 脂質代謝と動脈硬化 高脂血症治療の諸問題と新しい展開
低HDLコレステロール血症の治療
著者: 芳野原1 鹿住敏2
所属機関: 1東邦大学医学部臨床検査医学 2兵庫県立成人病センター内科代謝内分泌部門
ページ範囲:P.731 - P.734
文献購入ページに移動●高コレステロール血症を呈しない虚血性心疾患患者では低HDL血症を伴う場合が多く,また引き続いて心筋梗塞を発症する可能性が高い.すなわち,HDL単独低下症(iso-lated hypo-α-lipoproteinemia)は積極的に治療する必要性がある.
●HDLコレステロールを上昇せしめるには,食事療法,運動療法,さらに薬物療法が考えられるが,最も確実なものは薬物療法で,わが国においてはベザフィブレート(ベザトールSR®)が投与可能で,最も強力である.
●海外ではすでにこのような薬物療法による低HDL血症の治療によって冠動脈疾患の一次予防が成功している.
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