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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻4号

1995年04月発行

今月の主題 脂質代謝と動脈硬化

高脂血症治療の諸問題と新しい展開

抗酸化剤の意義とその実際的適応

著者: 鹿住敏1 芳野原2

所属機関: 1兵庫県立成人病センター内科代謝内分泌部門 2東邦大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.739 - P.741

文献概要

ポイント
●フリーラジカルとは,不対電子(化学反応性を増加させる)を保有する原子あるいは分子(通常,電子は対で存在する)のことである.
●生体内でつくられるフリーラジカルの特徴として,①OH*(hydroxyl radical)は反応性に富み,②O2*-(superoxide),③NO*(nitric oxide)は反応性には乏しいが,より毒性の強い物質を産生する.
●生体内での抗酸化防御機構として,①SOD(superoxide dismutase),②カタラーゼ,③グルタチオンペルオキシターゼは細胞内に存在し,④金属輸送蛋白(トランスフェリンなど)は細胞外(血中)に,⑤ビタミンE(特にα-トコフェロール),⑥ビタミンC(アスコルビン酸塩),⑦尿酸塩は細胞内外に存在する.
●抗酸化物質として,薬剤には①プロブコールが,食物に含まれるものには①ビタミンE(特にα-トコフェロール),②ビタミンC,③カロチノイド(特にβ-カロチン),④フラボノイドがある.
●食物に含まれる抗酸化剤(果実と野菜を多目に摂る)は冠動脈疾患のリスクを減らす.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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