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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻4号

1995年04月発行

文献概要

今月の主題 脂質代謝と動脈硬化 合併症のある高脂血症の治療

糖尿病における高脂血症の治療の実際と注意点

著者: 村上透1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター社会医療部門

ページ範囲:P.760 - P.762

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ポイント
●糖尿病における動脈硬化惹起性リポ蛋白異常としては,高VLDL血症,低HDLコレステロール血症が重要である.さらにsmall dense LDL,糖化LDL,Lp(a)などを考慮する必要がある.
●虚血性心疾患の危険因子が糖尿病患者にすでに存在している場合は,LDLコレステロールが130〜160mg/dl,トリグリセリドが200〜400mg/dlの境界領域であっても積極的に薬物療法を考慮すべきである.
●虚血性心疾患が存在している糖尿病患者については,LDLコレステロールを100mg/dl以下,トリグリセリドを150mg/dl以下にすべきである.
●インスリン非依存性糖尿病に,ニコチン酸を1日4.5g使用すると血漿コレステロールが24%,トリグリセリドが45%減少し,HDLコレステロールが35%上昇する.さらにこの薬物はLp(a)低下作用を有している.
●ジェムフィブロジルはトリグリセリド減少およびHDLコレステロール増加をもたらし,糖尿病の脂質異常是正に有用である.また,LDL粒子サイズの変化に好ましい影響を与えている可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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