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文献詳細

雑誌文献

medicina32巻5号

1995年05月発行

文献概要

今月の主題 不整脈診療のための心電図の見方 不整脈診断に役立つ電気生理学の知識

Overdrive suppressionとは

著者: 鈴木文男1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第1内科

ページ範囲:P.905 - P.907

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ポイント
●心臓の刺激伝導系の心筋組織(洞結節,房室接合部,His-Purkinje系線維)には自発的に興奮する能力(自動能)を持つ細胞が存在する.
●自動能を持つ細胞の最大の特徴は,拡張期(第4相)の膜電位が一定にとどまることなく徐々に脱分極して行く点にある.この現象を緩徐拡張期(第4相)脱分極と呼ぶ.
●自動能を持つ心筋細胞に対して,固有の自動能よりも高い頻度の刺激ペーシングを行うと自動能の抑制が見られる.この抑制効果をoverdrive suppressionと呼ぶ.
●洞結節より下位の心筋は,常に洞結節からのインパルスによるoverdrive suppressionを受けている.
●細胞レベルにおけるoverdrive suppressionの機序は現在でも不明な点が少なくない.
●overdrive suppression試験は洞不全症候群における徐脈発作誘発法の一つである.洞結節機能の低下した状態では,著明なoverdrive suppressionが出現する場合が多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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