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雑誌目次

雑誌文献

medicina32巻7号

1995年07月発行

雑誌目次

今月の主題 高齢者医療の新しい視点 Editorial

老年医学の現状とその方向性

著者: 折茂肇

ページ範囲:P.1266 - P.1268

ポイント
●老年医学の振興には臨床研究と同様,基礎的研究,いわゆるaging science(長寿科学)の研究が欠かせず,両者は車の両輪である.
●老人症候群(geriatric syndrome)には寝たきり,痴呆,転倒,医原性疾患などがあるが,特に重要なものは痴呆,転倒,失禁の3つである.
●老年医学の究極の目標は予防医学である.老年者の生活の質(QOL)を障害する寝たきり,痴呆,失禁などをいかにして予防し,QOLが保たれた状態で天寿を全うさせるかが最大の課題である.

老化に関する基礎的研究はどこまで進んでいるか

著者: 佐藤昭夫

ページ範囲:P.1269 - P.1273

ポイント
●一般的な知能は加齢の影響をあまり受けないが,前頭葉機能は加齢により低下しやすい.
●記憶は,数字の順唱能力はあまり低下しないが,逆唱能力は加齢とともに低下する.
●大脳皮質のアセチルコリンとその受容体は加齢により低下する.
●大脳皮質血流は前脳基底部コリン作動性神経によって調節される.
●脳内の神経成長因子の受容体は加齢に伴って減少する.
●血圧は加齢とともに上昇する傾向があり,交感神経系の活動亢進や圧受容器反射の低下が原因と考えられている.
●カテコールアミン分泌は加齢とともに増加する.
●細胞の分裂寿命はテロメアにより規定される.
●老化を発現する遺伝子や寿命を変える遺伝子が存在する.
●老化にアポトーシス機構が関連する.
●活性酸素とその消去系の活性が寿命に関連する.
●ミトコンドリアDNAの傷害が老化と関連する.
●細胞外基質や接着分子が老化に関連するらしい.
●アルツハイマー原線維と一般の老化でも起こる老人斑の間に,アポリポ蛋白Eなどの共通の存在がある.

高齢者が抱える基本的問題をどう把握するか

著者: 井形昭弘

ページ範囲:P.1274 - P.1275

ポイント
●高齢社会における長寿科学の最大の目標は,生活の質(QOL)の向上を図ることである.
●高齢者は多くの基礎疾患を有しているが,それは加齢に伴うものではない.問題は一度罹患すると,加齢の影響で回復が遅く,障害が遺りやすいことである.その面での本格的な研究と対策が望まれる.
●「死」は高齢者が抱えている基本的問題である.そして,「死」に対する恐怖は「死」に伴う痛みや苦しみに対する恐怖である.痛みや苦しみからの解放が重要なポイントで,尊厳死問題もそこから起こっている.
●健やかな高齢者がより豊かに生きるには社会参加が必要で,医療は保健・福祉分野と連携して,その活動を支えるシステムを構築していくべきである.

高齢者診療上の問題点

高齢者診療上の特徴

著者: 高田淳 ,   土居義典

ページ範囲:P.1277 - P.1279

ポイント
●症状は若年者に比して非定型的である.
●多臓器障害が多くみられる.
●合併症を併発しやすく,長期の経過をとると寝たきり状態となる.
●検査法に制限があり,観血的検査法の選択は慎重に行う心要がある.
●薬物治療に対する反応の個人差や,副作用の発現に注意する.外科治療の選択に際しては十分な検討が必要である.
●治療過程や治療目標が家庭・社会環境により左右される.

検査データをどう読むか

著者: 長野宏一朗 ,   鳥羽研二 ,   大内尉義

ページ範囲:P.1280 - P.1284

ポイント
●検査値を評価する際,「正常値」と比較することになるが,これには加齢による変動が考慮されていることは少ない.老年者の場合,「正常値」は「基準値」,さらに「参考値」と考えるべきである.
●老年者の検査値を評価する上で重要な点は,次の4点に集約される.
①加齢による生理的変化を理解する.
②時系列により,検査値の変動を把握する.
③多種病変の検査値への寄与を分析する.
④薬剤の関与を考慮する.

高齢者における薬物投与量の問題点

著者: 秦葭哉

ページ範囲:P.1285 - P.1289

ポイント
●高齢者では腸管からの薬物吸収能は成人一般に比べて低下傾向にある.
●高齢者では血漿蛋白,特にアルブミンの低下が起こっているため,薬物は蛋白と結合できず,遊離型のまま血中に遊出することになり,効果が増強される.
●高齢者では肝実質細胞数の減少,肝重量の減少,肝血流量の減少があるため,薬物の解毒能は低下している.
●また,脂肪組織が相対的に増加しているため,脂溶性薬物の体内蓄積の可能性が高く,一方,体内水分量が減少しているため,水溶性薬物の血中濃度が高くなる.
●腎臓は加齢によりクリアランスが低下しているため,投与された薬物が予測した以上の効き過ぎを示すこともある.
●したがって,高齢者に対する薬物投与量は,成人投与量より少なくするのが基本である.原則的には成人常用量の1/2とする.至適量を投与するには,薬物の未変化体尿中排泄率とクレアチニンクリアランス値から計算する.

包括的アセスメントとチーム医療

著者: 遠藤英俊 ,   伊藤いづみ ,   田島稔久

ページ範囲:P.1290 - P.1291

ポイント
●高齢者医療をすすめるうえで重要な点は,高齢者医療をよく理解した医師を中心としたチーム医療を行うことである.
●チーム医療のバックボーンとなるのが高齢者包括的アセスメントである.
●包括的アセスメントとチーム医療の目的は治療ゴールの策定である.
●最終的には医療・保健・福祉の地域ネットワークが重要である.

リハビリテーションの意義と重要性

著者: 渋谷健一郎 ,   江藤文夫

ページ範囲:P.1293 - P.1295

ポイント
●廃用症候群の最大要因は安静である.
●廃用症候群が問題となるのは,過度の安静や過剰な安静期間の結果生じた合併症治療の困難さが,疾患の予後を悪化させるためである.
●老年者は安静の影響を受けやすく,容易に寝たきりの悪循環へと陥り,離脱は困離である.
●廃用症候群,寝たきりに対する最善の治療は予防で,運動療法が最も有効である.ゆえに老年者一般がリハビリテーションの対象となると考えられる.
●今日の医療では常にQOLを考慮した対応が求められる.QOLを低下させる過度の安静の弊害を自覚することが必要である.

高齢者に特徴的な症状への対応

尿閉・尿失禁

著者: 後藤百万 ,   近藤厚生

ページ範囲:P.1296 - P.1298

ポイント
●尿閉の基礎疾患には,下部尿路の機械的閉塞と膀胱収縮不全がある.
●下部尿路閉塞による尿閉は,手術適応となることが多い.
●高齢者に多い尿失禁は,切迫性尿失禁であり,他に溢流性尿失禁,腹圧性尿失禁,機能性尿失禁がみられる.
●尿失禁の治療では,失禁を起こす病因を正確に把握することが重要である.
●高齢者の排尿障害には多因子が関与することが多い.

低血圧と高血圧

著者: 守口篤 ,   荻原俊男

ページ範囲:P.1300 - P.1303

ポイント
●高齢者では圧受容体感受性の低下により血圧の日内変動が大きく,また起立性低血圧も起こしやすいので,注意深い血圧の評価が必要である.
●低血圧症は大きく分けて,本態性,二次性(症候性),起立性に分類され,多彩な愁訴を有していることが多い.その治療にあたっては,愁訴の改善を目標とすべきである.
●高齢者高血圧は加齢の影響により収縮期高血圧が多く,また臓器障害を合併していたり潜在的に進行していることも多いため,治療にあたっては過度な降圧を避け,副作用に留意した緩徐な降圧を行い,QOLへの配慮も必要である.

夜間せん妄とうつ状態

著者: 笠原洋勇

ページ範囲:P.1305 - P.1307

ポイント
●せん妄は意識水準の低下があり,数時間から数日以内の持続をみる.
●せん妄は,多くは夜間や暗所で増悪し,不安や興奮をみるために夜間せん妄と呼ばれる.
●老年期の夜間せん妄では,幻覚がはっきりせず,鈍く,欠落している.
●せん妄は不明瞭な言葉,振戦,協調運動障害などを伴う.
●老年期のうつ状態では,不眠,食欲不振,便秘,倦怠を認め,気分の抑うつ,不安,心気などを認めるが,制止は少ない.
●老年期のうつ病では,せん妄や仮性痴呆を伴うことがある.
●うつ状態では,朝から午前中が不調で日内変動を示す.
●せん妄,抑うつ状態ともに薬物療法のほか,身体疾患の管理,精神療法を必要とする.

皮疹と瘙痒

著者: 岡本昭二

ページ範囲:P.1308 - P.1309

ポイント
●瘙痒のみで皮疹のない老人性皮膚?痒症では,しばしば基礎疾患が認められる.
●皮疹と瘙痒を伴う高齢者の皮膚疾患のうち,湿疹およびその類症の頻度が高い.老人性乾皮症を素地として,皮脂欠乏性湿疹および貨幣状湿疹が発生しやすい.
●高齢の男性には,皮膚に瘙痒の強い結節が多発する慢性痒疹が生じやすい.
●瘙痒を伴う高齢者の薬疹が増加しているが,特に苔癬型と日光疹型が増加している.
●瘙痒を伴う高齢者の皮膚真菌症には,足・股部・体部白癬と皮膚カンジダ症がある.

便秘

著者: 関本博

ページ範囲:P.1310 - P.1311

ポイント
●加齢とともに排便回数は減少し,便秘は老化の一つの生理的な指標となる.
●加齢とともに糞便の水分含有量は減少し,硬度が増加する.
●高齢者の便秘を診るに当たっては,排便回数の注意深い問診・観察と,腹部の触診による糞塊の診断,腹部X線撮影による巨大糞塊の検出が必要である.
●便秘の治療には便の軟化をはかる薬物,腸管運動促進薬を投与し,十分な水分摂取に心がける.難治例には糞塊除去,摘便,高圧浣腸を行い,腸管運動促進薬を投与する.

高齢者によく見られる疾患の診断・治療上の問題点

心不全

著者: 小澤利男

ページ範囲:P.1313 - P.1315

ポイント
●高齢になるに伴って,心不全は高率となる.その成因は,虚血性心疾患,高血圧,弁膜症などが主体だが,原因不明の心不全も少なくない.
●症状が非定型的となることが多いから,診断にあたっては胸部X線,心エコー図,心電図で十分に評価すべきである.
●治療は利尿薬が主体となるが,その用量を適正にすることが大切である.過量になると,腎不全,脱水,血栓をきたす.ACE阻害薬,ジギタリスも使用されるが,高齢者では腎機能の低下をみることが多いので,副作用に注意する.
●一方,ひとり暮らしなど社会的要因による治療の不適正化にも,考慮が必要である.

脳梗塞

著者: 鴨打正浩 ,   藤島正敏

ページ範囲:P.1316 - P.1318

ポイント
●脳梗塞は,高齢になるほど発症率は増加し,高齢者診療において重要な位置を占める.
●高齢脳梗塞患者では,身体的な後遺症以外に精神症状,高次脳機能障害,日常生活動作(ADL)障害が問題となることが多い.
●高齢脳梗塞患者の急性期治療は,脳血流維持,体液管理,合併症対策に留意し行う.
●高齢者脳梗塞の発症は,高血圧に対する降圧治療,非弁膜症性心房細動(NVAF)に対する抗凝固療法,一過性脳虚血発作(TIA)あるいは軽症脳梗塞に対する抗血小板療法,症候性内頸動脈高度狭窄に対する頸動脈内膜剥離術(CEA)などにより予防する.

嚥下性肺炎

著者: 座安清 ,   佐々木英忠

ページ範囲:P.1320 - P.1322

ポイント
●肺炎で死亡する患者の92%が65歳以上の老人であり,肺炎は老人性肺炎と言い換えても差し支えない.
●高齢者では夜間睡眠中に不顕性誤嚥を繰り返し,それが老人性肺炎の主な原因である.
●不顕性誤嚥を生じる原因は嚥下反射と咳反射の低下があるためである.
●脳梗塞の患者はADLの回復とともに嚥下反射と咳反射の両反射が回復する.
●サブスタンスPが嚥下反射と咳反射の原因物質である.
●口腔内ケアは老人性肺炎予防の日常的なケアの一つである.

消化性潰瘍と消化管出血

著者: 佐々木雅也 ,   清水尚一 ,   小山茂樹 ,   馬場忠雄

ページ範囲:P.1323 - P.1325

ポイント
●高齢者の消化性潰瘍症例では,基礎疾患の有無や服用薬剤について十分な問診が必要である.
●高齢者の消化性潰瘍の成因として,胃粘液,血流,プロスタグランディンなど防御因子の低下が重要である.
●高齢者の消化性潰瘍は,心窩部痛などの自覚症状に乏しく,消化管出血で発症することが多い.
●高齢者の消化性潰瘍の治療としては,非高齢者と同様に,H2ブロッカーやプロトンポンプインヒビターなど胃酸分泌抑制剤が有効である.
●高齢者の消化管出血では,動脈硬化性変化や併存疾患に対する抗凝固薬の使用などにより止血困難例が多く,循環不全になりやすい.

糖尿病

著者: 井口昭久

ページ範囲:P.1327 - P.1329

ポイント
●加齢に伴い耐糖能は悪化する.
●耐糖能低下の原因はインスリン抵抗性の増大である.
●高齢者糖尿病は容易に脱水に陥る.
●高浸透圧性非ケトン性昏睡は高齢者糖尿病に多い.
●治療に際しては低血糖に注意する.

骨粗鬆症

著者: 中村千行

ページ範囲:P.1330 - P.1332

ポイント
●骨粗鬆症は高齢者には誰にでも起きるものであり,疾病ではない.治すことはできず,管理するものである.
●高齢者の骨粗鬆症は低回転型(II型)であり,管理には栄養・運動の指導に加え,薬物による補助が必要である.
●ADLを確保し,QOLを増すため,また転倒の防止には環境整備に対する助言が大切である.
●高齢婦人にエストロゲンを補うことは,骨量維持以外にも多くのメリットがある.
●骨を護ることは,寝たきり防止のみならず動脈硬化性の疾病の予防にもつながる.

前立腺肥大症と前立腺癌

著者: 塚本泰司 ,   舛森直哉 ,   熊本悦明

ページ範囲:P.1334 - P.1336

ポイント
●前立腺肥大症では,排尿に関する自覚症状が患者の満足度(あるいは不満度),QOLにどの程度影響を与えているのかを評価することが重要である.I-PSSはこの評価に有用である.また,表に出ている排尿に関する症状にとらわれずその病態に注意を払う.特に刺激症状(頻尿,切迫性尿失禁など)を訴える場合に注意が必要である.
●前立腺肥大症と癌との鑑別は,排尿症状を訴えて受診した人すべてに確実に行う必要がある.血清PSA測定も偽陽性,偽陰性の問題を抱えてはいるが,現時点では有用な方法の一っであることは明らかである.

貧血

著者: 山田英雄 ,   名倉英一 ,   遠藤英俊

ページ範囲:P.1337 - P.1339

ポイント
●高齢者にみられる貧血や造血器疾患も新しい視点に立って診療を的確に進めることが求められている.
●高齢者の特質を十分理解し,加齢によるホメオスターシスの変動に配慮し,個々のケースに応じた新しい治療戦略の樹立が始まっている.
●高齢者造血障害の克服は,健やかで活動的な高齢者の「生活の質(QOL)」の保証と平均寿命の一層の延長への医学上の重要な課題の一つである.

褥瘡

著者: 福井基成

ページ範囲:P.1341 - P.1343

ポイント
●褥瘡は皮膚局所に圧が持続的に加わったため生じた皮膚および深部組織の阻血性障害である.
●褥瘡発生には,全身状態,皮膚局所の状態も深く関わっている.
●高齢者においては,長期臥床の場合だけでなく,急性疾患で入院後,短期間に褥瘡が生じる場合がある.
●褥瘡予防の基本は体位変換であるが,除圧・減圧用具の併用も必要とする.
●褥瘡は壊死組織を伴う難治性創傷の一つであるが,合理的な治療により治癒可能である.医師の積極的な治療参加が望まれる.
●深部まで障害された褥瘡は,壊死組織の除去後,瘢痕形成という過程を経て治癒する.
●治療の進行に伴い,創面の色調は黒,黄,赤,白と変化する.

担癌高齢者にどう対処するか

著者: 米田修一 ,   武田文和

ページ範囲:P.1344 - P.1346

ポイント
●高齢者に対しても,治療法の選択にあたっては本人に十分説明し,その意志を尊重する.
●単なる延命よりも機能の温存やQOLに重点をおく.
●侵襲の大きい手術や広範囲の放射線療法はなるべく避け,化学療法はそれぞれの臓器機能に応じて投与量を調整する.
●できれば在宅医療が望ましいが,現状では家族に負担がかかる.
●痛みや苦しみはオピオイドなどの薬剤を必要十分量投与してコントロールする.
●末期癌患者の不安を和らげ信頼感をつくるために,対話などによる精神面の援助が重要である.

高齢者の二次的合併症の予防

廃用症候群と寝たきりの予防

著者: 安藤富士子

ページ範囲:P.1348 - P.1351

ポイント
●高齢者においては廃用症候群はより早期に起こりやすく回復しにくい.
●寝たきりは高齢者人口の4〜6%を占める.
●寝たきりの原因疾患で一番頻度が高いものは脳血管障害である.
●高齢者では過度の安静は避け,早期にリハビリテーションを開始すべきである.
●自力で端座位をとれるようになるかどうかが寝たきりを防ぐうえで重要である.
●高齢者ではADLに直結したリハビリテーションが有用である.

感染症対策

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.1352 - P.1353

ポイント
●高齢者ではT細胞の機能低下がある.
●高齢者では細菌性肺炎が若年者に比べ多くなる.
●高齢者には水分補給を十分に行う.
●インフルエンザ・ワクチンは毎年行う.
●肺炎球菌ワクチンの投与を行う.

転倒・転落と骨折の予防

著者: 浜村明徳

ページ範囲:P.1354 - P.1356

ポイント
●転倒は,ケース自身の問題のほか,環境や設備,スタッフや家族などの要因がいくつか重なって引き起こされている.
●ケースの症状,自立の達成度,スタッフ数,介護能力,環境・設備などを関係スタッフで検討し,具体的な援助を実施する.
●高齢者では,口頭で伝えるだけでなく,事故予防にも配慮した個々の動作指導を行う.
●家庭復帰に際し,在宅環境の整備は必須の支援である.在宅支援では,生活環境の評価を行い,ケースが安全に活動できる環境をつくる.

歯科ならびに口腔病変の予防—口腔は全身の縮図

著者: 鈴木俊夫

ページ範囲:P.1357 - P.1361

ポイント
●歯科ならびに口腔病変の予防にはセルフケアの確立が大切である.
●口腔は全身と環境の縮図である.常に口腔内の観察に心がける.
●歯科医師など関係者間の連携を怠ってはならない.
●口腔ケアとリハビリテーションの実施には,マニュアルの作成,アセスメント(評価・監 査)が大切である.

痴呆の鑑別と医学的・社会的対応

痴呆の鑑別診断

著者: 平井俊策

ページ範囲:P.1363 - P.1365

ポイント
●痴呆の鑑別上まずtreatable dementiaを見逃さないように注意すべきである.
●痴呆の8〜9割はアルツハイマー型痴呆と脳血管性痴呆で占められる.
●鑑別に重要なのはまず神経症候の有無と発症様式であり,神経所見と痴呆の発症の時間的関係も大切である.
●さらに痴呆の特徴と随伴精神・神経症候の特徴ならびに画像検査,診断マーカーなどの補助検査の所見を総合して鑑別する.

痴呆老人の医学的問題点とその対応

著者: 中村重信

ページ範囲:P.1366 - P.1367

ポイント
●痴呆老人では記憶障害以外に失語,失行,失認,計画・組織化・順序立て・抽象思考といった高次脳機能の障害がみられる.
●痴呆老人では身体合併症も多いので,問題点を整理することが大切である.
●問題点に順序をつけ,対応の仕方については痴呆老人自身や家族あるいは社会の人の意見や立場も考慮に入れる.
●投薬によって思わぬ副作用を起こすことがある.
●痴呆老人の場合,薬物の副作用としてせん妄を起こすことが多いので,薬物の投与量には十分配慮する.

痴呆性老人の在宅ケア上の注意点

著者: 石井徹郎 ,   本間昭

ページ範囲:P.1368 - P.1370

ポイント
●痴呆性高齢者の約90%が何らかの介助を要する.
●痴呆性高齢者の在宅ケアをしている介護者に対して最も重要な点は,介護者の心理状態を的確に把握することである.
●異常行動や精神症状の多くは環境要因によって出現したり修飾される.
●老年期の痴呆であっても早期受診が重要である.余裕のある介護によって異常行動や精神症状は軽減する.
●焦燥や幻覚,妄想などの精神症状を伴うアルツハイマー型痴呆は,伴わないものよりも進行の度合いが早い.
●医師もその地域の社会資源を熟知することが必要である.

高齢者医療と社会資源の活用

在宅高齢患者の家族に対する指導の要点

著者: 鈴木荘一

ページ範囲:P.1371 - P.1375

ポイント
●在宅医療を家族看護のもとに生き生きと継続させるためには次の4点が肝要である.
①主治医(かかりつけ医)との連絡体制:連絡方法の確立により患者・家族が安心する.
②看護指導:4つの利用方法があるが,老人病の特徴をよく理解させ,特に観察方法を教える.
③家族支援:地域自治体の各種福祉策を主治医が知って家族に適切に利用させる.医師は医療と福祉とを連携させる司令塔の役割を自覚する.
④看護家族の健康管理にもたえず配慮する.

デイケアとショートステイ

著者: 加知輝彦

ページ範囲:P.1377 - P.1380

ポイント
●デイケア,ショートステイは「高齢者保健福祉推進十か年戦略」の「市町村における在宅福祉対策の緊急整備—在宅福祉推進十か年事業」の中に掲げられている.
●デイケア,ショートステイは高齢者の在宅ケアにおいて高齢者とともに介護者をも支援する制度であり,市町村の「民生部」が担当している.
●デイケア,ショートステイを利用するには,利用申込み書とともに医師による対象高齢者の健康診断書が必要である.
●ショートステイは「利用手帳」により必要なときに気軽に利用できる.
●これらの申込み窓口は市町村のデイケア・センターや高齢化対策室などである.

訪問看護

著者: 福永秀敏

ページ範囲:P.1381 - P.1383

ポイント
●疾病構造の変化や高齢化の進行などで,入院という施設医療から在宅ケアへと方向転換が図られつつある.
●訪問看護制度は,在宅の寝たきり老人などに対して,主治医の指示書に基づいて,老人訪問看護ステーションから看護婦などを訪問させて看護サービスを提供し,住み慣れた地域社会や家庭での生活の質(QOL)を重視した療養生活を支援することを目的とする.
●在宅の寝たきり老人などで,在宅で治療・看護を希望する者から申込みがあったとき,主治医は診察に基づいて指示書を発行し,老人訪問看護ステーションに訪問看護を依頼する.

老人保健施設と老人病院

著者: 飯島節

ページ範囲:P.1384 - P.1386

ポイント
●老人保健施設は「病状安定期にあり,入院治療は必要としないが,リハビリテーションや看護・介護を必要とする寝たきり老人等」を対象とする.
●老人保健施設では在宅の要介護老人を対象としたデイ・ケア,ナイト・ケア,ショート・ステイなどの在宅療養支援も行う.
●老人病院は「病状の急性期または慢性期の治療を必要とする老人」が対象で,一般病院よりも医師が少ないかわりに介護力の強化が図られている.

公的補助と老人介護支援機器

著者: 朝田隆

ページ範囲:P.1388 - P.1390

ポイント
●公的補助の一つに税金面での優遇があり,医療費ばかりでなく付き添い介護人や差額ベッドも納税上の控除対象になる.
●介護手当の制度や改・増築への資金貸し出し制度がある.
●老人介護機器の利用上さまざまな助成事業があるが,自治体により内容は相当異なる.
●機器の選定にあたっては,居住する家屋構造への配慮と専門家への相談が必要である.
●今後の在宅医療の場では介護機器への注目がさらに大切になる.

ゴールドプランの今後の展開

著者: 関山昌人

ページ範囲:P.1391 - P.1393

ポイント
●新ゴールドプランは平成7年度からスタートし,平成11年度までの総事業費は9兆円を上まわるものとなる.これによって,数量面では地域の介護ニーズに応えることができるものとなる.
●ケアプランによって,具体的に高齢者のニーズが,提供すべき保健・医療・福祉サービスに結び付けられることになろう.
●在宅医療・ケアは今後わが国の医療・福祉において充実・強化されるべき分野として位置づけられた.
●高齢者のニーズに適切に対応するためには,今後,福祉分野などとチームケアで対応することになる.

座談会

21世紀の長寿医療を考える—“活力ある,豊かで成熟した”長寿社会を目指して

著者: 尾嵜新平 ,   井口昭久 ,   稲垣俊明 ,   遠藤英俊 ,   井形昭弘

ページ範囲:P.1395 - P.1404

 井形 それでは,座談会「21世紀の長寿医療を考える」を始めさせていただきます.
 ご承知のように,わが国は世界に類を見ない速さで高齢化社会に突入しつつあります.現在の全人口に占める高齢者の割合は14%ですが,やがては25%になるといわれております.現在の14%という数字でさえ,合併前の東ドイツの総人口を上まわっています.東西両ドイツは社会体制が全く異なっていましたが,時代の要請によって合併という大事業をなし遂げました.その大事業と同じように,わが国における高齢者層とそれ以外の層との「医療」は質が違っていますが,その融合はわが国の将来を考える場合,必要不可欠なものとなっています.今や世界一の長寿国となったわが国が,今後どのような長寿医療体制をとるのか,先進各国もその範とすべく見守っているのが現状です.

理解のための28題

ページ範囲:P.1405 - P.1410

カラーグラフ 写真でみる外科手術の実際・5

大腿骨頸部骨折の外科治療

著者: 原田敦

ページ範囲:P.1412 - P.1413

 大腿骨頸部骨折に対しては,超高齢者でも外科的治療が主流である.その理由としては,高齢者にとっては長期の臥床や免荷などを強いるマイナスのほうが,手術,麻酔のリスクより大きいと判断されるからである1)
 骨折が軟性仮骨期から硬性化骨期に達して,荷重や運動に制限を設けなくてもよくなるには2〜3カ月を要する.保存的に治療しようとすれば,その期間の半分ほどを牽引や骨盤ギプスで臥床させなければならない.その間に肺炎,尿路感染,痴呆,褥瘡,筋力低下などの合併症が生じ,本来歩行可能な人まで寝たきりとなるという可能性が生じる.

グラフ 検査・診断のためのCurrent Technology—原理と臨床的意義・7

サザンブロット法/ノーザンブロット法

著者: 堀内啓 ,   黒田雅彦 ,   鬼塚淑子 ,   守山正胤

ページ範囲:P.1421 - P.1424

 サザンブロット法とノーザンブロット法は,細胞や組織から抽出した核酸を,電気泳動後に膜に転写し,特定の塩基配列と特異的に結合するプローブを用いてハイブリダイゼーションを行い,核酸を同定する方法である.両者とも,分子生物学の基本的な手法の一つであり,臨床応用の範囲も広い.

演習・胸部CTの読み方・1【新連載】

咳嗽にて受診した63歳の男性

著者: 村上功 ,   山木戸道郎 ,   粟井和夫

ページ範囲:P.1425 - P.1429

Case
63歳,男性.喫煙歴20本/日×40年.労作時息切れならびに咳嗽を主訴として来院.胸部X線写真にてびまん性陰影を認め,精査のため,胸部CT写真撮影となる.血液検査ではWBC 9,400/μl,CRP 2.1mg/dl,LDH 296IU/l,肺機能検査では%VC74.1%,FEV1.0%82.6%であった.

知っておきたい耳・鼻・のどの病気と病態・6

急性咽頭炎と急性扁桃炎

著者: 白幡雄一

ページ範囲:P.1431 - P.1435

 古くから“かぜは万病のもと”といわれるように,かぜはしばしば中耳炎や扁桃炎,肺炎などの二次感染症に進展するので,かぜ症候群といえども軽視できない.
 かぜ症候群の中核をなす急性咽頭炎や扁桃炎は小児においても成人においても,日常の臨床で最も頻回に遭遇する疾患である.しかし,その実態は必ずしもよく理解されていない.そこで,本稿では主に臨床症状からみたウイルス性急性咽頭炎と細菌性扁桃炎の診断法と治療について解説してみたい.

これからの医療と医療制度・19

ソロ・プラクティスとグループ・プラクティス

著者: 寺崎仁

ページ範囲:P.1440 - P.1441

 プラクティス(practice)とは「開業」の意味で,ソロ・プラクティス(solo practice)は文字通り「一人」あるいは「単独」で開業するということである.一方,グループ・プラクティス(group prac-tice)とは,何人かの医師が契約に基づいてグループを組み集団で開業することとされている.グループ・プラクティスは日本ではあまり馴染みのない言葉で,そのような開業は必ずしも一般的ではないが,米国においては医師が開業する際に非常によく用いられる開業の形態である.
 米国では,グループ・プラクティスについて一応の定義があり,「3人以上の医師が契約に基づいて共同で開業し,費用や利益などについては事前にルールを決めて分け合い,さらに医療機器や設備あるいはオフィスやスタッフなどを共有し管理・運営をする開業の形態」とされている.基本的には,ベッドを持たずに外来診療だけを行うクリニックとして運営される.また,2人だけの医師による開業は「パートナーシップ」と呼ばれ,グループ・プラクティスとは言葉の上で区別されるが,運営の形態などはほぼ同じであるといわれている.

アメリカ・ブラウン大学医学部在学日記・11

選択科目の研究でパキスタンに発つ

著者: 赤津晴子

ページ範囲:P.1442 - P.1445

国内・国外,大学・研究機関を問わず,選択科目は自由に設定
 ブラウン大学にきた当初から,私は医学部の中の国際医療研究所の研究助手として仕事をしていた.この研究所では,熱帯医学,特にShistosorniasisの分子生物学的実験などミクロの世界での研究やら,途上国の健康問題を,そこに住む人々あるいはコミュニティという立場からマクロにとらえたさまざまな海外共同プロジェクトなどが行われていた.この研究所の研究テーマの一つである「途上国の疾病パターンの移り変わり」の一環として,私が計画したプロジェクトに大学から研究費が付き,パキスタンで2カ月近くを過ごすこととなった.
 これはまた,Away-electiveと称して選択科目の単位として数えられた.このように海外・国内を問わず,また大学・研究機関を問わず,必要な手続きをとれば学生は自分で選択科目を設定することができる.学生によってはこのシステムを使って基礎研究をどこかの実験室で行ったり,プロジェクトに参加して臨床研究を行ったり,アメリカの他の大学の医学部で実習を行ったり,海外で臨床実習を行ったりした.

医道そぞろ歩き—医学史の視点から・4

苦しんでいる人間性への配慮

著者: 二宮陸雄

ページ範囲:P.1446 - P.1447

 フランスの医師ピネルが精神病者を鎖から解放したのは,今からちょうど200年前のことです.そのころ日本では,杉田玄白らが「解体新書」を出版していました.
 パリのノートルダム寺院から東に少し車を走らせると,サルペトリエール病院があります.この病院はもとはルイ十三世の建てた弾薬のための硝石(サルペトル)の製造所でした.1656年以来,ルイ十四世の命により浮浪者や貧民を収容する巨大施設となり,精神病者も加えて,そのころ6,000人もの人を収容していました.パリにはもう一つビセートル救済院があって,犯罪者や精神病者を収容していました.2つの救済院で毎年400人くらいの精神病者が新たに収容されていたのですが,彼らは鎖でつながれ,拘束衣でしぼられ,暗い部屋や狭い檻に閉じこめられ,回転装置で沈静させられ,痙攣する者は棒でなぐられていたのです.医者でなく獄卒が監理し,「ケダモノども」と呼んでいました.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1415 - P.1420

SCOPE

地下鉄サリン事件に対する聖路加国際病院の対応—サリン中毒の診療と医療情報伝達

著者: 大生定義 ,   山科章 ,   高須伸克

ページ範囲:P.1449 - P.1453

 本年3月20日午前8時頃,前代未聞の事件が勃発した.地下鉄内でのサリン散布事件である.本院は地下鉄日比谷線築地駅の近くに位置し,事件当日は640名,その後も加えると,1週間で延べ1,410名のサリン中毒患者の加療にあたることとなった.この事件は軍事機密になっているものを除けば,世界史上初めての多数を巻き込んだサリン中毒事件である.被害者の診療にあたり,医学的な面だけではなく,非常時の決断方式や,情報管理などにも多くの教訓をもたらした1).この経験を読者諸氏に共有していただくことは,将来の非常事態時に対する医療機関の対応のあり方を探る意味でも重要と考え,ここにその一部を報告する.最初にまず実際の診療の流れから述べる.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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