icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

medicina32巻8号

1995年08月発行

雑誌目次

今月の主題 急性心筋梗塞Q&A

理解のための36題

ページ範囲:P.1603 - P.1609

発生機序と病態をめぐって

plaque ruptureはなぜ生ずるか

著者: 上田真喜子 ,   谷知子

ページ範囲:P.1466 - P.1467

ポイント
●プラークの組織性状は多様であるが,そのうち,多量脂質蓄積巣を有し,線維性キャップの極めて薄いプラークがlipid-rich plaqueである.
●不安定狭心症や急性心筋梗塞症例の責任冠動脈のculprit lesionでは,lipid-rich plaqueの破裂に伴う内腔の血栓形成が高頻度に認められる.
●lipid-rich plaqueの破裂には,血行動態の変化,交感神経の活性亢進,血圧の急激な変化,狭窄部のズリ応力の増加,動脈攣縮などの要因が関与すると言われている.最近ではマクロファージが産生する蛋白分解酵素による線維性キャップの脆弱化とplaqueruptureとの関連性も注目されている.

なぜ不安定狭心症は急性心筋梗塞症に移行しやすいか

著者: 野々木宏

ページ範囲:P.1469 - P.1471

ポイント
●不安定狭心症の病態は多様である.
●薬物治療抵抗性のもので発作時にST上昇をきたすものは血栓が関与する.
●血栓の関与は,冠動脈造影,内視鏡,病理像,ヘパリンやアスピリンによる病像の安定化から明らかとなる.
●不安定狭心症と急性心筋梗塞症の病態は共通するところが多く,急性冠動脈症候群と呼ばれる.そのため,不安定狭心症から急性心筋梗塞症への移行は生じやすい.

冠攣縮で急性心筋梗塞は発症するか

著者: 小川久雄 ,   泰江弘文

ページ範囲:P.1472 - P.1474

ポイント
●冠攣縮は,急性心筋梗塞の発症要因となり得る.
●冠攣縮により,thrombin生成から凝固カスケードの亢進が引き起こされ,冠攣縮から冠動脈血栓の形成,ひいては急性心筋梗塞発症へと進展する可能性がある.
●冠動脈のプラーク損傷部位には血小板が凝集しやすく,その結果,血小板由来のトロンボキサンA2,ロイコトリエン,ヒスタミン,セロトニンなどが放出される.これらの血管収縮物質は冠攣縮を誘発し,その部位での血栓形成へと進展していく.

血栓形成は急性心筋梗塞発症の先か後か

著者: 堀江俊伸

ページ範囲:P.1476 - P.1478

ポイント
●冠動脈は加齢とともに粥状硬化が進行し,内腔狭窄度を増す.
●しかし,冠動脈内腔狭窄がどんなに高度であっても,狭窄が徐々に進行したと考えられる例では必ずしも心筋梗塞にはならない.
●心筋梗塞を引き起こすためには急激な血流変化を引き起こす引き金が必要と思われ,そのきっかけとなるものが冠動脈壁の破綻ならびに粥腫の崩壊であり,粥腫の崩壊は血栓形成に先行し,血栓の形成は心筋梗塞の発症ならびに進展に重大な役割を果たしていると考えられる.

再灌流障害はなぜ起こるか

著者: 片桐敬

ページ範囲:P.1479 - P.1481

ポイント
●虚血再灌流障害は,虚血による心筋傷害,特に筋鞘や小胞体などの膜性微小器官の崩壊がある程度進行しているところに動脈血が再灌流され,大量の酸素とCa2+が供給されることにより発生する.
●スーパーオキシド,過酸化水素,ヒドロキシラジカルなどの酸素由来のフリーラジカルの発生により,膜のリン脂質の過酸化反応と透過性亢進が起こり,Ca2+などのイオンが細胞内に異常流入して過収縮帯を生じ,虚血心筋を物理的に引き裂く.
●大量に流入したCa2+は,Ca2+依存性反応を亢進させて虚血心筋の消化を促進し,また心室細動などの致死性不整脈を発生させる.

myocardial stunningの機序はどう考えられているか

著者: 川口博之 ,   豊岡照彦

ページ範囲:P.1482 - P.1483

ポイント
●虚血・再灌流後も収縮機能低下の回復が遅延する.
●心筋のviabilityは保たれている.
●カテコラミンに反応して壁運動の増強を認める.
●hibernating myocardiumと異なり冠血流低下がない.
●Ca2+過負荷とフリーラジカルが関与していると考えられている.

HMG-CoA還元酵素阻害剤は心筋梗塞の発生を抑制するか

著者: 中谷矩章

ページ範囲:P.1485 - P.1487

ポイント
●薬物療法により血清コレステロールを低下させると冠動脈疾患の発症を予防することができる.
●薬物療法により血清コレステロールを低下させると動脈硬化の退縮が起こり,心血管イベントの発生を抑制することが証明されている.
●HMG-CoA還元酵素阻害剤は,単独でもLDL-Cを25%以上低下させて動脈硬化の退縮をもたらし,心血管イベントの発生を抑制することができる.

急性心筋梗塞診断の進歩

新しい生化学的指標は何に役立つか

著者: 阿部純一

ページ範囲:P.1488 - P.1491

ポイント
●生化学的指標は,①心筋壊死の有無,すなわち急性心筋梗塞の診断,②心筋壊死量の推定,③急性心筋梗塞時の再開通の判定,でその有用性が検討されている.
●心筋特異性が高い指標としては,CK-MBアイソザイム,ミオシン軽鎖I,トロポニンTが挙げられ,心筋梗塞の診断に有用とされている.しかし,治療上重要である発症6時間以内(golden time)での診断には難点がある.
●現在までの報告では,CK-MBサブフォームのみがgolden time内での心筋梗塞の診断に特に有用との報告があり,今後のさらなる検討が必要と考えられる.
●血清ミオグロビン値は心筋特異性は低いが,分子量が小さく,早々に尿中に排泄されるため,この変動は鋭敏で,心筋梗塞後の再開通の非侵襲的判定には有用性が高いと考えられる.

心筋梗塞巣の評価にはどの診断法が有用か

著者: 山崎純一 ,   森下健

ページ範囲:P.1492 - P.1495

ポイント
●梗塞巣を壁運動の観点から評価する方法に左室造影,心エコー図,心プールイメージングなどがある.
●心筋壊死,心筋viabilityの鑑別のため,経過観察や薬物,運動負荷が必要であるが,断層心エコー図は反復性,簡便性の点からも有用性は高い.
●梗塞巣を心筋灌流の観点から評価するには核医学検査が優れている.
201Tl C1,99mTc-MIBIにより,壊死巣やviable心筋の評価が容易であるが,交感神経機能,脂肪酸代謝の画像化が可能である123I-MIBG,123I-BMIPPはstunned myocar-diumの機序解明に有用と思われる.

急性期に予後をどれだけ推定できるか

著者: 落合正彦 ,   一色高明

ページ範囲:P.1496 - P.1498

ポイント
●再灌流成功後の急性期に施行可能な予後推定手段としては,12誘導心電図によるSTレベルのモニタリング,心筋コントラストエコー法,ドプラガイドワイヤなどがある.
●再灌流時持続性ST再上昇の出現は,慢性期左室機能障害と関連する再灌流障害の簡便かつ有力な指標である.
●再灌流障害の機序としては心筋コントラストエコー法,ドプラガイドワイヤなどによる検討から,再灌流時のno reflow phenomenonの関与が示唆される.

緊急冠動脈造影はどれだけ有用か

著者: 玉井秀男

ページ範囲:P.1501 - P.1503

ポイント
●緊急冠動脈造影(CAG)は解剖学的診断が可能であるが,診断目的では心電図にて確定診断の困難な冠動脈病変の診断ならびに重症度診断に用いられる.
●むしろCAGは血行動態の不安定な急性心筋梗塞重症例の急性期の治療方針(内科治療やPTCR,PTCA,外科治療)の決定に有用性が高い.
●特に再疎通療法として静脈血栓溶解療法(IVT)施行後に血行動態が不安定になった例に対しては,PTCAまたはCABGの追加のために,CAGを行って正確な解剖学的診断を行わなければならない.
●また,すべての症例にPTCR,PTCR+PTCA,direct PTCAを行う場合にはCAGはそれらの治療法の一環として重要な役割を果たすが,それには発症からの時間経過と施設的要因を考慮しなければならない.

新しい血管内イメージング法は何に役立つか

著者: 清水智雄 ,   本江純子 ,   斎藤穎

ページ範囲:P.1504 - P.1505

ポイント
●血管内エコー法(intravascular ultrasound imaging:IVUS)は,先端に高周波transducerを有するカテーテルを血管内腔に挿入することにより,血管壁の性状を直接観察することが可能な新たな診断方法として注目されている.
●本法により,冠動脈では動脈硬化病変の定性的,定量的診断が可能となり,狭窄度や病変性状が客観的に評価できるようになった.
●本法は冠動脈インターベンションにおいて,治療方法の選択,カテーテルサイズや拡張圧の決定,さらにはend pointの判定など,冠動脈治療における補助的手段としての有用性が広く認識されている.

再灌流療法

救急救命士の役割は何か

著者: 上嶋権兵衛

ページ範囲:P.1506 - P.1508

ポイント
●救急救命士に認められている特定行為は心肺停止例に限定され,医師の具体的な指示が必要である.
●Prehospital careとしてのICTや抗不整脈投与は認められていない.
●現行法では,血圧測定,心電図検査などの観察を主とした拡大9項目のみ認められている.

Prehospitalの血栓溶解薬投与は必要か

著者: 早崎和也

ページ範囲:P.1510 - P.1514

ポイント
●prehospital phaseのt-PA静注の最も良い適応は発症3時間以内で,搬送に要する時間が30分以上の例で,しかもST上昇型の胸痛持続例である.
●t-PA静注の再疎通率(TIMI II以上)は70〜75%である.
●prehospital phaseでt-PA静注の際,最も注意すべきことは再灌流性不整脈の出現で,搬送途中はモニター監視と直流除細動器の準備が望ましい.
●t-PA静注後のimmediate PTCAはMega Trialの結果からみると有用ではない.
●再灌流による心筋サルベージ効果は,発症から3時間以内で大きく救命効果も大であるが,それ以後の再灌流では心機能の改善効果は乏しく,自然経過の急性心筋梗塞(AMDの救命率を20%改善させるに過ぎない.

新しい血栓溶解薬はウロキナーゼ,t-PAより優れているか

著者: 植松俊彦 ,   松野浩之

ページ範囲:P.1517 - P.1519

ポイント
●静脈内投与で用いられた場合,冠動脈血栓の溶解に関しては組織型プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA)はウロキナーゼ(u-PA)より優れている.
●新しい血栓溶解薬は主にt-PAの構造を変えて,より血中半減期を長くする,より血栓親和性を高める,といった改良がなされている.
●そのような新しい血栓溶解薬は臨床試験で血中半減期の延長が証明され,t-PAより冠動脈血栓の溶解効果が優れていることが証明されつつある.
●血栓溶解という一次的な効果のみならず,血栓あるいは内膜肥厚による再閉塞を予防できる血栓溶解療法が求められている.

血栓溶解薬投与は静注がよいか冠注がよいか

著者: 中川義久 ,   野坂秀行 ,   延吉正清

ページ範囲:P.1520 - P.1522

ポイント
●冠注法のほうが静注法よりも再開通率は高い.
●冠注法では,冠動脈の状態を把握しながら血栓溶解療法を施行することができる.これは,その後の治療方針の選択,rescue PTCAの施行に有利である.
●静注法は冠注法に比べて簡便であり,特にmutant typeのt-PAに期待される.
●静注法を用いるか否かは,医学的側面のみでなく,救急医療全体の社会的問題でもある.

血栓溶解療法とdirect PTCAはどちらが有用か

著者: 有馬新一 ,   田中弘允

ページ範囲:P.1524 - P.1525

ポイント
●初期治療の選択にあたっては,患者のRisk-Benefitを正しく評価する.
●血栓溶解療法は早く始めれば良い結果が期待できる.禁忌事項を注意深くチェックし,また投与量を慎重に検討する.
●血行動態不良例はまずdirect PTCAを選択する.IABPを併用すれば,より効果的であるまた発症から3時間以上経過した例ではdirect PTCAでより早い再開通をめざす.

immediate PTCA,rescue PTCAは有効か

著者: 原和弘

ページ範囲:P.1526 - P.1527

ポイント
●血栓溶解療法により有効な再灌流が得られ,臨床的に安定した症例では,immediate PTCAは有効でない.
●血栓溶解療法で再灌流が得られず,虚血領域が広範な症例では,rescue PTCAが有効である.

new deviceは急性心筋梗塞にも適用できるか

著者: 齋藤滋

ページ範囲:P.1528 - P.1530

ポイント
●従来,急性心筋梗塞の再灌流療法に対してnew devicesを用いることは比較的禁忌と考えられてきた.
●筆者らのデータでは,new devicesを用いることによって再灌流後の冠動脈内径を大きく保つことが可能であり,このことにより再灌流後の冠動脈再閉塞を防ぐことが示された.
●待機的症例において十分な経験を積んでから慎重に行うならば,new devicesは急性心筋梗塞に対しても適用できると考えられる.

心原性ショックに対する有効な再灌流療法は何か

著者: 光藤和明

ページ範囲:P.1532 - P.1534

ポイント
●急性心筋梗塞における心原性ショックに対する再灌流療法は,①早期再開通および②確実な再開通が可能でなくてはならない.また,③IABPやPCPSなどの補助治療法の併用が行いやすい治療法のほうが良いし,④CABGが必要な場合,その必要性を弁別し,CABGに円滑に移行できる治療法がよい.
●そうした観点から見ると,①直ちに治療を開始することができるならprimary PTCAが,②緊急PTCAが可能な基幹病院が遠隔である場合はIVTが第一線の治療となる.③mobileCCUを用いた搬送中のIVTも有効な治療法である.さらには,PTCAを意図した場合に必然的に行う冠動脈造影はCABGを含めた心原性ショックの確実な治療法のために極めて重要である.

高齢者に対する再灌流療法はどう選択すべきか

著者: 坂井誠

ページ範囲:P.1536 - P.1538

ポイント
●75歳以上の急性心筋梗塞の死亡率は65〜74歳に比べ倍増するが,75歳以上の症例で再灌流療法に成功すれば死亡率減少に及ぼす効果も大きい.
●経静脈的血栓溶解療法は高齢者でも有効であるが,脳出血,心破裂の頻度が増す.
●direct PTCAおよび血栓溶解療法後にもPTCAにより十分な再開通を得ることが死亡率軽減に重要であるが,インターベンションに伴う合併症の発生率は高い.
●現時点では症例,施設ごとに再開通率が高く,合併症が少ない方法をとるべきである.

発症6時間以後のlate reperfusionは有効か

著者: 滝内伸 ,   伊藤浩 ,   藤井謙司

ページ範囲:P.1540 - P.1542

ポイント
●梗塞発症後6時間以上(golden time)経過した症例に対する遅延再灌流療法(late reperfusion)においても予後の改善が期待できる.
●遅延再灌流の効果として,左室リモデリングの抑制がある.
●遅延再灌流において,発症後胸痛が間欠的で一過性自然再疎通が生じていると考えられる例や,良好な側副血行など虚血の抑制因子が存在する例では,慢性期壁運動改善を認めることがある.
●遅延再灌流において確実な再灌流を得るために血栓溶解療法にとどまらず,PTCAの併用やprimary PTCAが有効と考えられる.

欧米の大規模比較試験成績を日常診療へ適用する場合の問題点は何か

著者: 住吉徹哉

ページ範囲:P.1544 - P.1546

ポイント
●欧米の大規模比較試験の成績を日常診療に適用する場合には下記の点に留意する.
①対象となった母集団の違いや症例の登録基準の妥当性に注意する.
②有意差の有無だけにとらわれず,その差が臨床的にどのような意味をもつのかを考察する.
③全体の結論だけではなく,背景因子により分けた群間の比較も参考にする.
④個々の症例への適用は患者の個体差や病態の差も考慮した上で判断する.

急性心筋梗塞の合併症に対する治療

不整脈に対する治療薬はどう選択するか

著者: 相沢義房 ,   池主雅臣

ページ範囲:P.1549 - P.1551

ポイント
●心筋梗塞の急性期には伝導能の低下,拡張期脱分極の出現,不応期の不均一性の増大が生じ,種々の不整脈が生じやすくなる.
●上室性頻拍でも血行動態の悪化を伴う場合は早急な対応が必要である.
●心室性不整脈に対してはリドカインが第一選択となる.
●頻拍の再発予防には,抗不整脈薬療法のほかにアシドーシス・低酸素血症・電解質の補正が重要である.

Swan-Ganzカテーテルによるモニタリングが不要な症例はどれか

著者: 鈴木紳

ページ範囲:P.1552 - P.1554

ポイント
●ポンプ失調を合併した急性心筋梗塞には,Swan-Ganzカテーテルによるモニタリングが治療方針の決定や効果判定の上で非常に役に立つ.
●しかし,CCUに収容される急性心筋梗塞の半数以上は,特に合併症もなく良好な経過をたどっている.
●Swan-Ganzカテーテル挿入に伴う合併症も皆無ではなく,ポンプ失調の重症度を臨床的にみたKillip分類と,血行動態の数値から分けたForrester分類とはよく相関するといわれているので,血行動態のモニタリングが必要な症例かどうかを臨床的に判断することが大切である.

ポンプ失調を防止するには何が有効か—一般病院のCCUで何ができるか

著者: 佐藤光 ,   立石博信

ページ範囲:P.1556 - P.1557

ポイント
●左主幹部閉塞は,原則としてショックになる前の血行動態が安定しているうちに緊急CABGを行う.そして,側副血行路がよく発達していればPTCAを行う.
●ST降下型(non-Q波梗塞)心筋梗塞は,重症冠動脈疾患に対して基本的にはPTCAを行うが,拡張時にLMT閉塞以上の症例ではCABGを行う.
●ST上昇型心筋梗塞急性期には血栓溶解療法やPTCAを行う.しかし,ポンプ失調に陥りやすい症例に対しては,IABPやPCPSを併用しつつ,責任冠動脈の疎通を図る.

右室梗塞の治療法としては何が有効か

著者: 茅野真男 ,   荻原篤

ページ範囲:P.1558 - P.1560

ポイント
●早期の再灌流療法が望まれる.
●右室梗塞主体の病態では,右室前負荷を維持するために大量輸液療法を行う.
●血管拡張薬は,低血圧をもたらす可能性があるため,使用については注意が必要である.
●右室梗塞に左心不全を合併する場合,輸液療法に加え,カテコラミン療法を行う.
●それでも低心拍出量状態が持続するときには,大動脈内バルーンパンピング法や経皮的心肺補助装置を用いる.
●心室ペーシングのみを行っても,低血圧やショックが改善されない例に対して,心房・心室順次ペーシングが有効である.

急性期の経皮的心肺補助(PCPS)は予後を改善するか

著者: 曽根孝仁

ページ範囲:P.1561 - P.1563

ポイント
●PCPSは急性心筋梗塞の治療体系に必須であり,従来救命し得なかった症例の予後を改善する.
●PCPSの施行に際しては,脳死の観点からも,その決断と手技に迅速性が要求され,常日頃からの準備が必要である.
●PCPSの本質はbuy timeであり,予後を改善するには原因に対する治療(corrective therapy)が必要である.

心破裂は予防できるか

著者: 林田憲明 ,   向井済

ページ範囲:P.1564 - P.1566

ポイント
●心破裂を確実に予防することはできない.
●予防する最も確率の高い方法は,急性心筋梗塞による左室心筋の障害を最小限にとどめることである.
●そのためには早期診断と再灌流療法による閉塞冠動脈の早期再開通が必要である.
●高齢者,女性,高血圧,初回1枝梗塞,発症後24時間以内が最も心破裂の起こりやすい条件である.
●予知するためには持続する胸部圧迫感,心室期外収縮,ST上昇の持続,心エコー図による局所壁運動低下,わずかな心嚢液貯留などが参考となる.

緊急冠動脈バイパス術はどの症例にいつ必要か

著者: 銕寛之 ,   麻田達郎

ページ範囲:P.1568 - P.1571

ポイント
●急性心筋梗塞(AMI)に対する緊急CABGの適応は待期的CABGと同様に,多枝病変例,左主幹部病変例,他枝の陳旧性心筋梗塞合併例である.
●治療戦略としてまず早期再灌流療法を行うが,血行動態が不安定で責任冠動脈の再灌流だけでは改善が望めない例,IABPを使用しても遷延性心筋虚血,心不全あるいは心原性ショックを呈する例は,緊急CABGの適応を考える.
●緊急CABGにおける術前の最大の危険因子はショックで,手術成績が極端に悪くなる.手術時期の決定にはショックを予測した的確な術前診断が重要である.
●緊急CABGの院内死亡率は待期的CABGに比し極めて高いが,長期生存例の予後は良好で,梗塞急性期に適切かつ積極的に対処すべきである.

CCU症候群への対応をどうするか

著者: 黒澤尚

ページ範囲:P.1572 - P.1574

ポイント
●CCU症候群やICU症候群なる用語の使用は避けるべきである.
●CCUに収容された急性心筋梗塞患者にみられることの多い精神症状は不安,抑うつ,せん妄,痴呆などである.
●不安は不安状態,抑うつは抑うつ状態,せん妄はせん妄,痴呆は痴呆と診断すべきである.
●精神症状へは自分が患者になったときを考えて対応すべきである.

急性心筋梗塞の回復期・慢性期の予後

急性心筋梗塞回復期の再閉塞・再梗塞の予防には何が有効か

著者: 小川久雄

ページ範囲:P.1576 - P.1578

ポイント
●抗血小板薬であるアスピリンの少量投与が,心筋梗塞の早期死亡率および再発率の低下に有効であることが認められている.
●抗トロンビン作用を有する抗凝固薬,ヘパリンの静脈内投与は,血栓溶解療法の際には治療効果を増強し,ごく早期の再閉塞には効果が認められるため,一般にアスピリンと併用する形で使用されている.
●心筋梗塞患者において,ACE阻害薬の再梗塞予防効果が認められている.
●Ca拮抗薬であるジルチアゼムは,non-Q-wave infarctionの再梗塞に対して予防効果があることが証明されている.
●β遮断薬は心死亡率の改善,突然死の予防のみならず,再梗塞の予防にも有効である.

左室remodelingを抑制するには何が有効か

著者: 満尾和寿 ,   山口徹

ページ範囲:P.1579 - P.1581

ポイント
●急性心筋梗塞後に生じる進行性の左室拡大を総称して左室remodelingと呼ぶ.
●低下した心機能に対して拍出量を維持しようとする代償機転と考えられているが,左室の拡大の進行により最終的にはうっ血性心不全に陥る.
●梗塞サイズ,血圧などの因子のほかに心筋組織レニン-アンギオテンシン系で産生されるアンギオテンシンIIの作用が左室remodelingに関与している可能性が示唆される.
●左室remodelingの予防には再灌流療法による梗塞サイズの縮小や,ACE阻害薬投与が有効であることが実験的にも臨床的にも示されている.

残存狭窄に対するPTCAの適応は何か

著者: 平山治雄

ページ範囲:P.1582 - P.1584

ポイント
●心筋梗塞の長期予後は,残存左心機能(梗塞範囲と逆相関)と,責任冠動脈病変の重症度,および非梗塞部位を支配する冠動脈病変の進行によって規定される.
●責任冠動脈の残存狭窄が軽度であるほど,心事故発生率は減少し長期予後は改善する.
●梗塞心筋のviabilityがある場合に高度残存狭窄に対するPTCAの適応がある.
●梗塞心筋のviabilityの判定には,現時点では心筋灌流シンチが最も有用である.

梗塞領域のviabilityをどう評価するか

著者: 藤永剛 ,   村田啓

ページ範囲:P.1587 - P.1589

ポイント
●心筋viabilityの評価は,PTCAやCABGなどの冠動脈血行再建術の適応を決定する際に非常に重要である.
●心筋viabilityの評価方法としては,201T1心筋シンチグラフィ,18F-FDG PET,ドブタミン負荷心エコー法などがある.
201T1心筋シンチグラフィは,現時点で最も汎用されており,投与法や撮像法の開発により,さらに高い正診率を認めている.
●PETは正診率は高いが,検査設備の問題などから,その適応は限られている.
●検査の簡便さなどから,ドブタミン負荷心エコー法が期待されているが,今後,さらに詳細な検討が必要と考えられる.

心筋梗塞の二次予防には何が有効か

著者: 石川欽司 ,   中井章至

ページ範囲:P.1590 - P.1592

ポイント
●β遮断薬は最も早くから心筋梗塞の二次予防に有効であることが示された薬剤である.
●β遮断薬で心筋梗塞後の心事故は約20%減少する.
●抗血小板薬も同様に心事故を約20%減少させる.
●高脂血症治療薬(HMG-CoA還元酵素阻害薬)も最近の治験で極めて有効であることが示された.
●Ca拮抗薬,硝酸塩は心筋梗塞二次予防には効果がない.

運動療法は心筋梗塞の予後をどう改善するか

著者: 大村延博 ,   仲田郁子 ,   斉祷宗靖

ページ範囲:P.1593 - P.1595

ポイント
●心筋梗塞を発症し,生存退院できた患者の予後を改善するために様々な試みがなされてきた.その手段の一つとして運動療法を中心とした心臓リハビリテーションがある.
●心筋梗塞後の患者は,運動療法に参加することによりその後の死亡率が低下する.
●死亡率低下の機序は明らかではないが,運動能力の増加と冠危険因子の是正などが考えられている.

トピックス

ヒルジンと抗II b/III aモノクローナル抗体

著者: 渡部玲子 ,   池田康夫

ページ範囲:P.1596 - P.1598

ポイント
●ヒルジンは直接的かつ強力なトロンビン阻害作用を有し,抗凝固薬としての有効性が期待されている.しかし臨床治験の段階で出血性合併症が問題となっており,今後投与量などにつきさらに検討が必要である.
●抗II b/III aモノクローナル抗体は,すでに欧米では臨床応用されている.不安定狭心症,心筋梗塞症例における心筋虚血の再発を抑制することが報告されている.

Therapeutic angiogenesis

著者: 竹下聡 ,   佐藤友英

ページ範囲:P.1599 - P.1601

ポイント
●Therapeutic angiogenesisとは,angiogenic growth factor(血管増殖因子)のもつ血管新生のポテンシャルを利用して,側副血行路の発達を促進させる虚血性疾患に対する新しい治療法である.
●Vascular endothelial growth factor(VEGF)遺伝子を用いた下肢閉塞性動脈硬化症の遺伝子治療が,米国においてすでに臨床治験の段階にある.

カラーグラフ 写真でみる外科手術の実際・6

急性心筋梗塞の外科手術

著者: 南淵明宏

ページ範囲:P.1612 - P.1613

 急性心筋梗塞(AMI)における多くの病態で,より早期の診断とより迅速なインターベンションによる再疎通により,救命率の向上のみならず,合併症として知られていた心室中隔穿孔や乳頭筋断裂の頻度は減少したとまでいわれている.しかし,多枝病変や左冠動脈主幹部病変を有する病態における急性増悪はPTCA,ステント植え込み術などのインターベンションでは虚血状態の改善や心機能の回復に限界がある場合がある.

グラフ 検査・診断のためのCurrent Technology—原理と臨床的意義・8

遺伝子クローニング

著者: 山本一彦

ページ範囲:P.1615 - P.1618

遺伝子クローニングとは
 ヒトの細胞には数万から十万程度の遺伝子があると考えられているので,細胞から全体のDNAを取り出したままでは,一つ一つの遺伝子の詳細な解析は難しい.そこで,一つの遺伝子だけを単離して,解析したり利用したりするのに十分なだけ増やすことが必要であり,これを遺伝子のクローニングという.クローニングした遺伝子があれば,その塩基配列からアミノ酸配列の情報が分かるだけでなく,その遺伝子の発現のメカニズムなどの研究や,実際にその遺伝子を用いてリコンビナント蛋白をつくり,医薬品として利用することも可能である.
 ところで,遺伝情報の流れであるDNA-mRNAi蛋白質の筋道を考えた場合,細菌より高等な真核細胞では,遺伝子のすべての部分がmRNAになるわけではない.

演習・胸部CTの読み方・2

検診で胸部異常陰影を指摘された62歳の男性

著者: 礒部威 ,   山木戸道郎

ページ範囲:P.1619 - P.1623

Case
 62歳,男性.検診ではじめて胸部異常陰影を指摘された.既往歴,職歴には特記すべきことはない.喫煙は10本/日×40年間.図1は胸部thin-slice CT画像(肺野条件)である.

知っておきたい耳・鼻・のどの病気と病態・7【最終回】

音声障害(嗄声)のみかた

著者: 白幡雄一

ページ範囲:P.1625 - P.1630

 音声障害はありふれた症状の一つだが,一般医家にとっては喉頭を直視する機会は多くないので,わかりにくい症状の一つだろう.
 音声障害を考えるにあたり,まず発声機構を知ることが重要である.声を出すためには声帯振動を起こすための呼気,空気に断続を与え粗密波に変える振動部,構音のための共鳴腔の3つが必要である.音声障害,なかでも嗄声はこのうちの振動部の異常をいうが,嗄声の患者を診るにあたっては,嗄声のメカニズムを十分理解したうえで診断し治療することである.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1631 - P.1637

図解・病態のメカニズム—分子レベルからみた神経疾患・1【新連載】

分子医学から臨床神経学へ

著者: 辻省次

ページ範囲:P.1638 - P.1641

 ヒトの脳あるいは末梢神経を侵す神経疾患には数多くのものが存在する.従来から病理学的,あるいは生化学的な面から精力的な研究がなされてきていたが,神経疾患の発症機構を分子レベルで解明することは極めて困難であった.ところが,この10年の問に,分子遺伝学的な手法が神経疾患の研究にも応用されるようになり,神経疾患の発症機構を分子レベルで解明することが初めて可能になってきた.この輝かしい進歩の原動力になった研究手法は,ポジショナルクローニング(positional cloning)と呼ばれるものである.これは,発症の原因となっている生化学的異常などについての手がかりが全くなくても,遺伝性疾患については,その原因遺伝子を分子遺伝学的な手法によって発見することができるというものであった.このアプローチにより,Duchenne型筋ジストロフィー症,Huntington病をはじめとして,数多くの神経疾患の原因遺伝子が発見された.
 分子遺伝学の飛躍的な発展により,臨床神経学そのものが今新たな地平を迎えつつあると思う.実際にどのようなインパクトがあるかという点については,次のようにまとめることができる1)

これからの医療と医療制度・20

医療施設間の連携

著者: 寺崎仁

ページ範囲:P.1646 - P.1647

 医療の高度化や多様化に伴い,病院などの医療施設が機能の上で分化してくると,一つの医療施設だけですべての医療ニーズに対応することは極めて難しいこととなる.例えば,主にcommondiseaseなどを対象としたプライマリ・ケア的な医療と,高度な専門的技術を必要とする医療を,同じ施設の中で同等な重みをもって提供しようとするならば,医療機能の観点からレベルの大きく異なる機器や設備,あるいは診療にかかわる組織体制を整備しなければならない.やってできないことではないが,高度医療に必要な非常に重装備とされる医療機器を揃え,それでなおかつ通院患者のための外来部門も充実させなければならない.それは,かなり非効率的な資源の使い方で多くの無駄を生み,また施設の管理や運営面でも相当な困難を伴う.よく鉄道のダイヤなどにたとえられるが,「鈍行」に乗りたい客と「特急」に乗りたい客とを一つの列車に乗せ,各駅に停車しながらも特急としてのスピードが求められるのと同じようなものである.
 30年くらい前までは,100床前後のベッドを有し,外科領域では全身麻酔での胃全摘手術などができれば,大方の医療ニーズには十分対応できる状況にあった.

アメリカ・ブラウン大学医学部在学日記・12

エイズ外来実習で患者と向き合う

著者: 赤津晴子

ページ範囲:P.1648 - P.1650

 AIDS(Acquired Immuno-Deficiency Syndrome:エイズ)という疾患概念がアメリカで確立された1981年から10年以上の年月が経った.WHOの集計によると,1994年現在,エイズ患者数は控え目に見積もっても全世界で300万人,HIV(Human Immuno-Deficiency Virus)感染者は1,400万人にのぼるといわれている.よく知られているように,HIVの標的はヘルパーT細胞やマクロファージなどホストの免疫機構に不可欠な細胞である.したがって,HIV感染者は後天性の免疫不全症を引き起こし,通常では稀な悪性腫瘍や,通常の健康人では自己の免疫機構の働きにより感染が成立しないような,またしたとしても良好な経過をたどり,治ってしまうような感染症を発症し死亡する.1990年代のアメリカ医学界に身を置く者にとって,エイズは決して避けては通れないものである.

医道そぞろ歩き—医学史の視点から・5

ガイ病院のブライトと腎炎

著者: 二宮陸雄

ページ範囲:P.1652 - P.1653

 ロンドンのガイ病院は1725年に400床の病院として創立されました.この病院ではロスがイギリスで最初の心臓移植手術を行い,名声が高いのですが,1820年から1850年代にかけて,ガイ病院にはブライト,ポジキン,アジソンの3人の傑出した医師がいて,臨床医学の進歩に貢献しました.
 ガイ病院が創立されたのは,ロンドンの本屋で出版もしていたトーマス・ガイが死んだ1年後のことです.当時イギリスでは,聖書の出版で儲けることは禁じられていました.そこでガイはオランダで出版された聖書を輸入して儲けたり,ほかの出版で成功したり,株の売買で莫大な利益を得たりしました.こうして富を蓄えたガイはロンドン橋に近いセント・トーマス病院の理事の一人として働きました.この病院は後に1864年に鉄道の駅をつくるために取り壊されてしまいましたが,ガイの時代にはセント・バーソロミュー病院と並ぶ古い伝統のある病院でした.

medicina Conference・14

下痢と急激な体重減少をきたした72歳の男性

著者: 諏訪昭 ,   満尾和寿 ,   五味由加利 ,   石井周一 ,   松本俊夫

ページ範囲:P.1654 - P.1669

症例 72歳,男性,無職
 主訴 下痢,体重減少(最近1カ月の持続性下痢と3年間で8kgの体重減少傾向)

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

60巻2号(2023年2月発行)

特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで

60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド

59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ

59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る

59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

59巻5号(2022年4月発行)

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

増刊号 フィジカル大全

59巻3号(2022年3月発行)

特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性

59巻2号(2022年2月発行)

特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所

59巻1号(2022年1月発行)

特集 クリニカルクエスチョンで学ぶ糖尿病治療薬—糖尿病治療の新しい潮流

56巻13号(2019年12月発行)

特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法

56巻12号(2019年11月発行)

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴

56巻11号(2019年10月発行)

特集 不明熱を不明にしないために—実践から考えるケーススタディ

56巻10号(2019年9月発行)

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療

56巻9号(2019年8月発行)

特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた

56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで

56巻6号(2019年5月発行)

特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます

56巻5号(2019年4月発行)

特集 しまった!日常診療のリアルから学ぶ—エラー症例問題集

56巻4号(2019年4月発行)

増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85

56巻3号(2019年3月発行)

特集 TPOで読み解く心電図

56巻2号(2019年2月発行)

特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?

56巻1号(2019年1月発行)

特集 枠組みとケースから考える—消化器薬の選び方・使い方

55巻13号(2018年12月発行)

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

55巻12号(2018年11月発行)

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ

55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

icon up
あなたは医療従事者ですか?