文献詳細
文献概要
今月の主題 急性心筋梗塞Q&A 急性心筋梗塞診断の進歩
新しい生化学的指標は何に役立つか
著者: 阿部純一1
所属機関: 1東京大学医学部第1内科
ページ範囲:P.1488 - P.1491
文献購入ページに移動ポイント
●生化学的指標は,①心筋壊死の有無,すなわち急性心筋梗塞の診断,②心筋壊死量の推定,③急性心筋梗塞時の再開通の判定,でその有用性が検討されている.
●心筋特異性が高い指標としては,CK-MBアイソザイム,ミオシン軽鎖I,トロポニンTが挙げられ,心筋梗塞の診断に有用とされている.しかし,治療上重要である発症6時間以内(golden time)での診断には難点がある.
●現在までの報告では,CK-MBサブフォームのみがgolden time内での心筋梗塞の診断に特に有用との報告があり,今後のさらなる検討が必要と考えられる.
●血清ミオグロビン値は心筋特異性は低いが,分子量が小さく,早々に尿中に排泄されるため,この変動は鋭敏で,心筋梗塞後の再開通の非侵襲的判定には有用性が高いと考えられる.
●生化学的指標は,①心筋壊死の有無,すなわち急性心筋梗塞の診断,②心筋壊死量の推定,③急性心筋梗塞時の再開通の判定,でその有用性が検討されている.
●心筋特異性が高い指標としては,CK-MBアイソザイム,ミオシン軽鎖I,トロポニンTが挙げられ,心筋梗塞の診断に有用とされている.しかし,治療上重要である発症6時間以内(golden time)での診断には難点がある.
●現在までの報告では,CK-MBサブフォームのみがgolden time内での心筋梗塞の診断に特に有用との報告があり,今後のさらなる検討が必要と考えられる.
●血清ミオグロビン値は心筋特異性は低いが,分子量が小さく,早々に尿中に排泄されるため,この変動は鋭敏で,心筋梗塞後の再開通の非侵襲的判定には有用性が高いと考えられる.
掲載誌情報