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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻10号

1996年10月発行

文献概要

今月の主題 内科医のための痴呆の最新知識 治療可能な原因による痴呆症状

薬物による痴呆類似症状

著者: 加瀬光一1 風祭元1

所属機関: 1東京都立松沢病院精神科

ページ範囲:P.1919 - P.1921

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ポイント
●高齢者では薬剤起因性の意識障害を呈しやすく,痴呆症と鑑別困難な場合がある.
●鎮静作用,抗コリン作用,抗ヒスタミン作用を有する薬剤は意識障害を起こしやすい.
●特に抗コリン作用の強い薬剤は,幻覚,妄想,興奮などを伴う意識障害を呈しやすく,臨床上最もせん妄を起こす頻度の高いのは,抗うつ薬と抗パーキンソン薬である.また,離脱病状で意識障害を呈する薬剤も多い.
●向精神薬はせん妄の治療薬として使用されるが,用量や種類によって逆にせん妄を引き起こすこともあることに注意すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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