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iatrosの壺
急性心筋梗塞雑感
著者: 高間俊夫1
所属機関: 1今立中央病院内科
ページ範囲:P.22 - P.22
文献購入ページに移動急性心筋梗塞症は,CCUがありPTCAが可能な施設だけでみる疾患ではなく,発症直後はまず近医やかかりつけ医の診察を受けることが多いのです.患者さんは狭心症や急性心筋梗塞は胸痛を伴うものと理解しており,胸痛を自覚しない場合は心臓が悪いとは思わずに,来院が遅れてしまいます.先日,糖尿病で当科外来通院中の80歳の女性が,急性心筋梗塞に伴うショック状態で午後9時頃来院.家人の話では,同日の昼前より心窩部痛や嘔気を訴えていたが,本人も家人も胃の具合が悪いだけと思い,心身性ショックに陥るまで来院しなかったため,結局救命できませんでした.たとえ胃の痛みと思っていても心臓の発作の場合があることを,本人や家人に指導しておくべきであったと反省させられました.急性心筋梗塞は,発症後いかに早く診断されるかで,救命率が違ってきます.
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