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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻12号

1996年11月発行

文献概要

iatrosの壺

抗不整脈薬と催不整脈作用

著者: 篭島充1

所属機関: 1JA長野厚生連小諸厚生総合病院循環器内科

ページ範囲:P.40 - P.40

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 薬は両刃の剣である.誰でも知っていることだが,臨床の場で実感することは少ない.遭遇しても感覚が麻痺していて気づかないこともあるだろう.そんな私も循環器医の端くれ,抗不整脈薬の恐ろしさは身にしみている.
 〈症例1〉75歳女性.陳旧性心筋梗塞に発作性心房細動を合併,動悸を訴えて入院.除細動を狙ってピルジカイニド1日150mgを投与した.翌日モニターを見てびっくり.レート40台の心室調律となり血圧も60台に低下している.カテコールアミンにもいっこうに反応しない.ピルジカイニドの催不整脈作用と陰性変力作用である.一時ペーシングとvolume負荷でなんとか乗り切ったが,冷や汗ものであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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