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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻12号

1996年11月発行

文献概要

増刊号 Common Drugs 350の投与戦略 循環器疾患治療薬 不整脈治療薬

リスモダン(ヘキスト・マリオン・ルセル—中外)

著者: 副島京子1 小川聡1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部呼吸循環器内科

ページ範囲:P.56 - P.57

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臨床薬理
●作用機序:前述したプロカインアミドと同様にIa群に含まれる.INaをブロックし,心房と心室の伝導を抑制する.活性化Naチャネルとの親和性が高くuse-dependencyを示す.INaブロックに加えてIk,IK1,Ito,ICaなどのブロックにより活動電位持続時間が延長すると考えられている.心拍数は洞機能不全のある症例では減少する.器質的心疾患のない症例では,抗コリン作用のためかえって心拍数が増加することもある.副伝導路に対しては順伝導の不応期を延長するが,逆伝導にはあまり影響のないことが多い.顕性WPW症候群(Wolff-Parkinsom-White symdrome)では本剤を内服するとデルタ波が消失するが,順行性房室回帰性頻拍(房室結節を順行性に伝導し,副伝導路を逆行性に伝導する)では無効のこともある.
 心臓のM2レセプターを介する抗コリン作用により,房室結節の伝導が亢進したり心拍数の増加を認めることがある.また,心外の腸管平滑筋のM4(便秘),唾液腺のM3レセプター(口渇)などを介する副作用も認める.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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