文献詳細
iatrosの壺
文献概要
症例は,58歳男性.一過性脳虚血発作と糖尿病の既往がある.喫煙歴なし.これまでに狭心症の既往はない.平成7年2月24日午前3時,15分間持続する前胸部圧迫感を2度自覚した.午前3時55分,当院救急外来を受診.来院時,前胸部圧迫感は消失し,心電図所見は正常であった.不安定狭心症として入院を勧めたが,多忙のため拒否された.以後,1日量ニコランジル20mg,ジルチアゼム120mg,アスピリン81 mgおよびニトログリセリンテープ剤2枚の処方にて,狭心症発作は完全に消失した.3月9日のトレッドミル運動負荷検査では,心筋虚血は誘発されなかった.
3月20日,アセチルコリン負荷を含めた冠動脈造影検査のため入院した.同日よりジルチアゼムを中止したが,胸痛は認めなかった.3月22日,検査当日,朝よりニコランジルを中止,午前11時,テープ剤を剥がした.午後1時,一時的ペースメーカー挿入後,対照としての右冠動脈造影を施行したところ,dominantな右冠動脈3番にhazinessを伴う80%の長い狭窄を認めた.複雑狭窄病変と判断し,直ちにニトログリセリン0.5mgを右冠動脈内に注入し,以後の検査を施行した.左冠動脈造影では回旋枝13番に60%の狭窄を認め,左室造影は正常であった.直後にジルチアゼム60mgを内服し,他の薬剤も再開した.
3月20日,アセチルコリン負荷を含めた冠動脈造影検査のため入院した.同日よりジルチアゼムを中止したが,胸痛は認めなかった.3月22日,検査当日,朝よりニコランジルを中止,午前11時,テープ剤を剥がした.午後1時,一時的ペースメーカー挿入後,対照としての右冠動脈造影を施行したところ,dominantな右冠動脈3番にhazinessを伴う80%の長い狭窄を認めた.複雑狭窄病変と判断し,直ちにニトログリセリン0.5mgを右冠動脈内に注入し,以後の検査を施行した.左冠動脈造影では回旋枝13番に60%の狭窄を認め,左室造影は正常であった.直後にジルチアゼム60mgを内服し,他の薬剤も再開した.
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