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iatrosの壺
ステロイド吸入中,細菌性気管支炎を合併した喘息にインタール®吸入を行いステロイド離脱が可能となった一例
著者: 大島充一1
所属機関: 1東名厚木病院内科
ページ範囲:P.224 - P.224
文献購入ページに移動症例は18歳女性.6カ月前より喘息を発症し,前医で治療を開始されていた.喘息は非アトピー性であり,6カ月間BDP1日800μg(200μgずつ1日4回吸入)使用し,これまでコントロール良好であったが,38℃の発熱と咳嗽・膿性痰を訴えて当院を受診した.胸部X線・CTスキャンから右肺下葉に約1cmの小肺炎像が認められ,喀痰培養でStreptococcusを検出したため,FMOX(フロモキセフナトリウム)1gを1日2回点滴静注で投与開始した.同時にインタール®吸入を1回2mg,1日4回で開始し,定期的に動脈血酸素分圧を測定し(酸素吸入も併用しPaO2>80torrを維持),アミノフィリン持続点滴静注と間歇的β2-アゴニスト吸入を併用しつつ,BDPを5日ごとに200μgずつ減量した.2週間後に肺炎像は消失し,3週間後にはBDPから離脱しインタール®吸入のみで呼吸機能を維持できるようになった.この間,全身的なステロイド投与(静注・内服)は行っていない.退院後,ときどき外来においてアミノフィリン静注およびβ2-アゴニスト吸入を行うことにより小発作をコントロールできた.2カ月目には発作で夜間外来を訪れることがなくなり,現在は定期的に外来受診しながら通学している.
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