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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻12号

1996年11月発行

文献概要

増刊号 Common Drugs 350の投与戦略 代謝・栄養障害治療薬 その他の高脂血症治療薬

ベザトールSR(キッセイ)

著者: 笈田耕治1 中井継彦1

所属機関: 1福井医科大学第3内科

ページ範囲:P.298 - P.300

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臨床薬理
●作用機序:本剤における血清トリグリセライド(TG)低下作用は,肝臓においてアセチルCoAカルボキシラーゼ活性を抑制しTGの生合成過程を抑制すること,およびリポ蛋白リパーゼ活性および肝性リパーゼ活性を亢進し,血中リポ蛋白のTGを分解促進し,リポ蛋白代謝を促進することによる.血清コレステロール(Chol)の低下作用は,肝臓でのアセチルCoAからメバロン酸へのChol生合成過程を抑制すること,およびLDLレセプター活性を促進することによる.肝臓でのメバロン酸への合成抑制については,HMG-CoA還元酵素阻害作用も関与していることが確かめられている.
●吸収・分布・代謝・排泄:【吸収】健常成人に単回投与した場合の最高血中濃度到達時間は4.5時間,血中からの消失半減期3.0時間であった.【分布】ラットに単回投与すると,肝・腎・小腸に高い分布がみられ,中枢神経への移行は少なかった.【代謝】主な代謝経路はグルクロン酸包含と水酸化体と考えられている.なお,従来のフィブラート系薬剤は体内で活性型の遊離酸となるが,本剤はそのものとして活性を現す.【排泄】健常成人に単回投与した場合,24時間後までに68.9%が尿中に排泄された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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