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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻12号

1996年11月発行

増刊号 Common Drugs 350の投与戦略

内分泌疾患治療薬 性ホルモン製剤(性腺機能低下症治療薬)

エナルモンデポー(帝国臓器)

著者: 北原聡史1 大島博幸1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.375 - P.376

文献概要

臨床薬理
●作用機序:精巣で生合成・分泌されるテストステロンは,経口投与すると肝で短時間で代謝されてしまう.テストステロンの17βの水酸基をエナント酸でエステル化したものは,疎水性が高くデポー剤にでき,筋注により血中への移行を遅らせることができるため,本剤は長い作用時間を有する.血中に移行したエナント酸テストステロンは,標的組織で脱エステル化された後で組織内に取り込まれ,アンドロゲンレセプターと結合して,男性ホルモン作用を示す.
●血中濃度モニタリング:本剤の効果は血中テストステロン値で推定できるが,基本的には血中濃度のモニタリングは臨床的には不要である.本剤は筋注直後から高テストステロン値を示し,その後徐々に低下する.成人Klinefelter症候群患者に対する本剤250mgの投与では,3週以降は血中テストステロン値は正常値以下になったと報告されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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