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iatrosの壺
腎不全用アミノ酸製剤と意識障害
著者: 神野雄三1
所属機関: 1湯河原厚生年金病院内科
ページ範囲:P.387 - P.387
文献購入ページに移動筆者が若手の頃,維持透析中で腎結核の疑いの60歳代の女性患者を受け持った.中心静脈栄養が必要となり,その際指導医より腎不全用必須アミノ酸製剤の投与の指示があり,Amiyuを使用したが,次第に傾眠傾向となり意識障害をきたしてきた.原因をあれこれと調べているうちに,昏睡状態に陥ってしまった.診断のつかぬままに脳梗塞として治療を行ったが,3週間の経過で亡くなり,剖検でも原因は不明であった.その後に,Amiyu投与中の透析患者に意識障害が認められるとの報告が散見されてきて,その原因を納得し,以後,腎不全患者にAmiyuを投与したことはなかった.
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