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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻12号

1996年11月発行

文献概要

増刊号 Common Drugs 350の投与戦略 アレルギー・リウマチ性疾患治療薬 抗アレルギー薬

アレギサール(東京田辺)=ペミラストン(プリストル)

著者: 東田有智1 村木正人1

所属機関: 1近畿大学医学部第4内科

ページ範囲:P.411 - P.412

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臨床薬理
●作用機序:ペミロラストはヒト肺組織,鼻粘膜擦過片および末梢白血球,ラット腹腔浸出細胞,ラットおよびモルモット肺組織からのケミカルメディエーター(ヒスタミン,LTD4,LTB4,PGD2,TXA2,PAFなど)の遊離を用量依存的に抑制するが1),同濃度でCa2+の取込みも抑制し,同時に細胞内Ca2+濃度の上昇も抑制する.また,抗原刺激後の1,2—ジアシルグリセロール,イノシトール三リン酸およびアラキドン酸の上昇も抑制する2).このことは本剤がイノシトールリン脂質代謝を阻害することにより,ケミカルメディエーターの遊離に重要な細胞内Ca2+の上昇,プロテインカイネースCの活性を抑え,脱顆粒を抑制すると考えられる.さらにホスホジエステラーゼ阻害に基づくcAMP増加作用の関与も示唆されている.なお,好酸球の活性化抑制作用も認められているが,その機序はまだ明らかではない.
●血中濃度モニタリング:本剤10mgを1日2回連続投与した場合の血中濃度は,ほぼ1日を通じて10−6M(フリー体として0.227μg/ml)を上回っており,吸収における個人差はあまりなく,血中濃度のモニタリングの必要性はないと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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