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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻12号

1996年11月発行

iatrosの壺

反復する消化管出血がありながら診断に苦慮したOsler-Weber-Rendu病の家系例

著者: 横井健治1

所属機関: 1香川県立津田病院内科

ページ範囲:P.504 - P.504

文献概要

 Osler-Weber-Rendu病は遺伝性出血性毛細血管拡張症(hereditary haemorrhagic telangiec—tasia:HHT)ともいわれ,皮膚,粘膜,および実質臓器の毛細血管拡張と反復性出血を示す常染色体優生の遺伝性疾患であり,特に鼻出血が多くみられるが,消化管出血も稀ではない.先日,反復する消化管出血があり,ようやく診断にいたったHHTの2症例を経験した.
 症例1は69歳女性.約10年前から消化管出血を反復し,複数の施設で胃内視鏡検査を何十回となく受けていたが,そのたびに多発性出血性胃潰瘍による消化管出血と繰り返し診断されていた.しかし,多発する胃病変はびらんや潰瘍などの陥凹性病変ではなく,明らかに細かい血管の限局性の平坦な隆起よりなる毛細血管拡張であった.また,皮膚・口腔内粘膜にも同様の毛細血管拡張があり,長男にもやはり同様の皮膚の毛細血管拡張が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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