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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻3号

1996年03月発行

文献概要

今月の主題 肝疾患Q&A 肝疾患の治療

食道静脈瘤—EISか,EVLか

著者: 大政良二1 山本学1 鈴木博昭1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学内視鏡科

ページ範囲:P.520 - P.522

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ポイント
●食道胃静脈瘤の治療法を選択するときに留意することは,食道胃静脈瘤の治療時期(緊急出血例か,待期・予防例か),食道胃静脈瘤の程度,肝機能障害の程度,肝癌合併の有無などを考慮したうえで,EVL,EISあるいはEISとEVLの併用のいずれかを選択する.EISには種々の方法がある.その治療目標によって硬化剤を選択し,硬化剤の選択によって治療手技,治療時の侵襲程度が異なる.
●緊急出血例,肝機能高度不良例では,肝機能の維持,すなわち肝不全の防止を優先させ,できるだけ侵襲の少ない治療法(EVL,AS血管内外併用注入法によるEIS)を選択する.胃静脈瘤緊急出血例にはcyanoacrylate(CA)が有効である.肝機能が比較的良好な場合は,EIS,EVLのいずれを選択してもよい.手術適応を考慮しながら診療手順を進める.
●EVLは,硬化剤を用いるEISと比較すれば,手技は簡便で生体への侵襲も軽微である.また,EISとEVLを併用する治療によって治療回数,硬化剤の使用量を減らすことができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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