icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina33巻3号

1996年03月発行

文献概要

今月の主題 肝疾患Q&A 肝疾患の治療

肝細胞癌の非外科的治療はどこまで可能か

著者: 椎名秀一朗1 今村雅俊1 加藤直也1

所属機関: 1東京大学医学部第2内科

ページ範囲:P.532 - P.535

文献購入ページに移動
ポイント
●肝細胞癌では,多発性病変や合併する肝硬変などのため切除可能例は限られている.
●肝細胞癌では根治的切除が行われても,latent metastasisや異時性の多中心性発癌により,5年以内に70〜90%の症例で残肝再発がみられる.
●現在,PEITは小肝細胞癌の治療では外科的切除と同等の評価を得るまでになってきており,リスクのない症例でも外科的切除ではなくPEITを選択する施設が増えている.
●以前は,PEITの適応は病変数3個以下,最大径3cm以内といわれてきたが,最近では種々の工夫により適応拡大の傾向にある.
●それぞれの施設で各種治療法に得手不得手があるため,切除可能例にどこまで非外科的治療を行うかは各施設ごとに判断すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?