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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻3号

1996年03月発行

文献概要

今月の主題 肝疾患Q&A 肝疾患の自然史と予後

慢性肝炎の進行を予測することは可能か

著者: 多羅尾和郎1 宮川薫1 大川伸一1

所属機関: 1神奈川県立がんセンター内科第2科

ページ範囲:P.554 - P.556

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ポイント
●腹腔鏡所見で,白色調の碁盤の中に赤褐色の比較的大きな小円形斑紋を認める“斑紋肝”を示す症例は,比較的短期間で結節肝(肝硬変)に移行する.
●肝生検組織所見でbridging necrosis(fibrosis)(P-P結合,P-C結合)を認める症例は,比較的早期に肝硬変症に移行する.
●進行したC型慢性活動性肝炎(CAH2b)においては,GPT年平均値が80単位以上を持続すると,92%の症例が3〜6年と比較的早期に肝硬変症に移行するのに対し,GPT年平均値が80単位未満に持続して抑えられると,比較的早期に肝硬変に移行する症例は17%にすぎず(p<0.01),GPT年平均を80単位未満に抑えることは治療指針として重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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