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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻3号

1996年03月発行

文献概要

グラフ 高速CTによるイメージング・3

膵の腫瘍性病変

著者: 森山紀之1 林孝行1 岩田良子1 村上康二1 佐竹光夫1 関口隆三1 縄野繁1

所属機関: 1国立がんセンター東病院放射線部

ページ範囲:P.615 - P.619

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 膵の腫瘍性病変のうち,臨床上最も問題となるのは膵癌である.膵癌の予後は他の癌と比較すると明らかに悪く,この原因としては,症状が出現した場合には既に腫瘍が膵外にまで浸潤していること,肝細胞癌におけるB型・C型肝炎感染の既往歴や抗体価の上昇,大腸癌における便潜血検査陽性などのような高危険群の設定が困難なこと,胃癌や肺癌などのように集団検診を行うほどの発生数がないこと,などが考えられる.
 このような予後の悪い膵癌の予後を少しでも良くするためには,膵癌の早期発見が急務であると考えられる.このためには,膵のCT診断を行う場合にも,従来行われていた10mm間隔でのCT撮影では不十分である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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