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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻4号

1996年04月発行

文献概要

知っておきたい産科婦人科の疾患と知識・8

薬剤と月経異常

著者: 田中雄一郎1 松敬文1 宮川勇生1

所属機関: 1大分医科大学産科婦人科学

ページ範囲:P.795 - P.798

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 日常の診療で投与されている薬剤が,視床下部-下垂体-卵巣系の内分泌機能に影響を与え,月経異常を生じることがある.なかでもプロラクチンの分泌を促進する薬剤の服用では,しばしば月経異常となる.
 高プロラクチン血症を起こす薬剤には,神経症,うつ病,精神分裂病などの治療に用いられる中枢に作用する抗精神・神経薬だけでなく,降圧剤や抗胃潰瘍薬として広く用いられて,中枢とは直接関係がないと思われがちなものもあり注意を要する.殊に,高プロラクチン血症を生じやすいスルピリド剤(ドグマチール®)は,精神科領域のほかに抗胃潰瘍薬として内科,外科領域でも広く用いられている薬剤であり,月経異常を起こしやすい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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