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雑誌目次

雑誌文献

medicina33巻5号

1996年05月発行

雑誌目次

今月の主題 心不全を見直す

理解のための40題

ページ範囲:P.983 - P.990

Introduction

臨床統計値からみた日本人の心不全—有病率,死亡率,原因疾患と頻度など

著者: 半田俊之介 ,   椎名豊

ページ範囲:P.828 - P.832

ポイント
●心不全の臨床診断は症候と心ポンプ機能の障害の判定からなる.
●心不全の罹病者は米国では200〜300万人,わが国では50〜100万人と推定される.
●心不全発症率は米国では3〜10/1,000程度で,加齢に比例して増加する.
●原因疾患は米国では虚血性心疾患の頻度が高い.わが国では虚血性心疾患1/3,弁膜疾患1/3,その他1/3程度の比率であるが,米国型の原因疾患分布となる傾向は否めない.
●心不全の生命予後にはばらつきがあるものの,おおむね5年生存率50%程度である.直接死因として心不全自体に加え突然死が重要である.
●心不全の死亡率は,わが国では平成6年度で128.5の数値が得られている.
●心不全の死亡率は,実態が変わらなくとも統計のもととなる死亡診断書の記載法により著しく変化することが明らかである.

最近の心不全の大規模試験から読み取るべきこと

著者: 村上知行 ,   篠山重威

ページ範囲:P.834 - P.837

ポイント
●慢性心不全治療の究極的な目的は,患者の生活の質の改善と生命予後の延長である.
●交感神経,レニン-アンジオテンシン系賦活による過度なリモデリングの進展が生命予後の悪化に関連している.
●神経体液因子の作用を阻害するβ受容体遮断薬,アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬,新しいCa拮抗薬が慢性心不全治療薬として有効である.
●いわゆる強心薬は死亡率を増す危険が大きいが,種類,投与量の選択により有効なものがある.

心不全の症状予後および生命予後

著者: 渡邊正司 ,   岡本洋 ,   北畠顕

ページ範囲:P.838 - P.842

ポイント
●心不全の長期予後は悪性腫瘍と同様に悪い.
●冠動脈疾患による心不全の予後は拡張型心筋症に比べて悪い.
●心不全の予後規定因子として基礎疾患(冠動脈疾患か否か),左室機能(駆出率,左室拡張末期容積),運動耐容能,神経体液性因子(血漿ノルエピネフリン値,レニン活性,アンジオテンシンII値,心房性利尿ペプチド値),心室性不整脈などがある.
●アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬はあらゆる段階の心不全に対して生命予後改善効果が示され,β遮断薬,亜硝酸薬+ヒドララジン,アムロジピン,ベスナリノンについては条件つきではあるが,一部で生命予後の延長効果が示されている.

心不全とは何か

心不全とは何か

著者: 菅弘之

ページ範囲:P.844 - P.846

ポイント
●心不全は不全心と同一ではない.
●心不全は心臓が身体の代謝に必要とするに十分な心拍出量を供給することができない病態生理的状態である.
●心不全の原因は様々である.
●心筋収縮不全,心室収縮不全は心不全の原因たりうるが,必須条件ではない.
●心筋,心室収縮不全および不全心は,力学的に評価が可能であり,心拍出量低下と関連づけられる.

臨床症候から

著者: 山本啓二 ,   島田和幸

ページ範囲:P.847 - P.849

ポイント
●心不全は呼吸困難,起坐呼吸,発作性夜間呼吸困難,易疲労感,心悸亢進,体重増加,乏尿,浮腫などを主徴とする一連の臨床症候群である.
●急性左心不全は左心室のポンプ機能低下による肺うっ血を特徴とする.
●起坐呼吸は心不全の末期的症状である.
●発作性夜間呼吸困難の出現は通常就寝2〜5時間後に生じる.
●右心不全で最も多い原因は左心不全をきたす疾患によるものである.
●心不全ではレニン-アンジオテンシン系が活性化され,腎でのナトリウムや水の貯留をきたす.
●右心不全の急性増悪時には胆石症,急性肝炎や他の急性腹症と誤られることがある.うっ血性心不全

循環動態および心収縮性から

著者: 木全心一

ページ範囲:P.851 - P.853

ポイント
●急性心不全の患者の病態は,肺毛細管圧と心係数(心拍出量を体表面積で割った値)で判定する.肺毛細管圧が低く,心係数が高ければ急性ポンプ失調がないと判定する.心係数が正常で,肺毛細管圧が高ければ左心不全,肺毛細管圧が高いのに心係数が低ければ心原性ショックと判定する.
●慢性心不全の病態は,左室収縮性を表す左室駆出率と運動耐容能で判定する.慢性心不全の運動耐容能は,運動量を上げたときに心係数を増せる能力と,末梢血管抵抗を下げて骨格筋に血流を増加できる能力とで規定されている.このため左室駆出率と運動耐容能とは相関せず,両者が下がっているときに慢性心不全と判定する.

循環の制御から

著者: 木之下正彦

ページ範囲:P.854 - P.856

ポイント
●心不全は心機能障害の結果生じる各種の神経体液因子が亢進する症候群である.
●心不全の悪化に関連する神経体液因子はノルエピネフリン,レニン-アンジオテンシン,エンドセリン,バゾプレッシン,TNF-αなどのサイトカインである.
●心不全の代償作用として働く神経体液因子はANP,BNP,アドレノメデュリン,ドパミン,プロスタグランディンなどである.
●心不全ではANP受容体のダウンレギュレーションが存在する.
●心不全の治療には有害な神経体液因子を阻害する薬が生命予後を改善する.

心不全の診断と重症度評価

心不全の診断と評価の進め方

著者: 弘田雄三

ページ範囲:P.858 - P.861

ポイント
●急性肺水腫,ショックの患者では,心筋梗塞,解離性大動脈瘤,肺塞栓症,急性弁不全,急性心膜・心筋炎を念頭に置き,検査と治療を同時に始める.
●慢性心不全患者の増悪時には心不全の治療とともに“増悪因子”を検索・治療する.
●慢性心不全患者の病歴では,息切れ,風邪に注意する.
●浮腫を認める患者では静脈圧を目測し,右心不全か否かを確認する.
●左心不全の診断には,胸部X線写真が重要である.
●基礎疾患の診断,病態(収縮期vs拡張期障害),障害の程度の判定には心エコーが有用である.
●重症度の判定は症状の解析によって行い,補助手段として運動負荷を実施する.
●高齢者,治療不可能な他臓器疾患(悪性腫瘍,痴呆,重症肺疾患など)を併発する患者を除き,すべての患者において基礎疾患の確定診断を行い,根治療法の有無を検索する.

臨床症状と病態評価

著者: 中村芳郎 ,   継健 ,   岩永亮子

ページ範囲:P.862 - P.864

ポイント
下記のポイントは本稿ならびに心不全に関する論文を読む際に,あらかじめ認識しておいていただきたい事柄である.
●心不全の定義は必ずしも明確でないまま使用されている.まず論者の立場を理解することが重要である.
●心筋以外の心臓の異常で起こった心機能異常の治療は,外科的に可能な場合が多い.
●心筋不全の多くは収縮機能障害である.
●米国の心不全の多くは虚血性心疾患に原因する.日本の現状とははなはだ異なっていることに注意が必要である.

新しい心不全ガイドラインとモニタリング

著者: 堀進悟 ,   副島京子

ページ範囲:P.866 - P.868

ポイント
●心不全ガイドラインによるモニタリングの適応をまとめる.
●急性肺水腫では心電図モニターとパルスオキシメーターは必須である.
●Swan-Ganzカテーテルは治療に不応の場合,および低血圧の場合に適応となる.
●心原性ショックでは観血的血圧測定とSwan-Ganzカテーテルが必要である.
●慢性心不全では心室性不整脈が多いが,無症候性の不整脈では薬物治療の有用性が証明されていない.
●慢性心不全にルーチンにホルター心電図を施行することは適応と認められていない.

非侵襲的評価法と指標—有用性と問題点

著者: 古谷雄司 ,   松﨑益徳

ページ範囲:P.869 - P.871

ポイント
●心不全が疑われる患者には,心エコー法や核医学的心室造影による左室駆出分画を測定する.
●心エコー法や核医学的心室造影により収縮機能不全と拡張機能不全を鑑別することができる.
●収縮期指標(左室駆出率)が予後の重要な規定因子である.
●僧帽弁血流シグナルから得られる拡張期指標(DT:deceleration time)はうっ血症状と関係し,収縮期指標と組み合わせることにより,詳細な予後判定が可能である.
●心臓交感神経を画像化するMIBG心筋シンチグラフィーにより,心不全の予後判定が可能である.

運動耐容能による評価

著者: 宮城匡子 ,   麻野井英次

ページ範囲:P.872 - P.874

ポイント
●慢性心不全は,心機能障害に起因する症状により身体活動が制限される症候群である.
●自覚症状に基づく重症度評価法には,NYHA(New York Heart Association)旧心機能分類やSAS(specific activity scale)がある.
●SASはNYHA旧心機能分類に比し定量性に優れ,検者間の誤差も少ない.
●多段階漸増運動負荷試験により,peak VO2,AT(anaerobic threshold)などの運動耐容能指標を測定できる.
●ATは自覚症状に影響されない客観的な指標だが,重症例ほど検出率が低い.
●慢性心不全患者の身体活動能は,自覚症状と運動耐容能の両面から検討することが重要である.

心臓カテーテル法による評価—循環動態,左室造影法,収縮性の指標

著者: 石川欽司 ,   稲垣雅彦

ページ範囲:P.876 - P.878

ポイント
●心不全の病態を理解するうえで,心機能の諸指標を算出しておくことは重要である.
●心エコー法など非観血的な病態観察がなされているが,心臓カテーテル法による左室圧・容積計測が左室機能評価の標準である.
●左室機能の諸指標は収縮性を表す指標と拡張能を表す指標に分類される.
●max dp/dt(左室等容収縮期圧立ち上がり一次微分値の最大値)とEF(左室駆出率,ejection fraction)が臨床上,最も有用な指標である.

神経体液性因子の臨床評価

著者: 堀正二 ,   尾崎仁

ページ範囲:P.879 - P.881

ポイント
●慢性心不全患者では,代償性に交感神経系,レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAS),アルギニン・バソプレシン(AVP),エンドセリン(ET),Na利尿ペプチドなどの神経体液性因子が亢進している.
●血中ノルエピネフリン(NE),血漿レニン活性,心房性Na利尿ペプチド(ANP),脳性Na利尿ペプチド(BNP)は,慢性心不全の重症度を反映し,予後予測因子として重要である.

心不全の原因とその対応

Introduction—心不全の原因

著者: 半田俊之介 ,   多田博己

ページ範囲:P.883 - P.885

ポイント
●心不全は心ポンプ機能障害による症候群である.心ポンプ機能を規定する因子として,心拍数,前負荷,後負荷および心収縮性がある.心不全の発症はこれらの中のいずれかの異常が契機となる.治療は主たる発症因子の異常の除去ないし管理を中心に考える.
●病態に相応するように心拍数,前負荷,後負荷の調節を行う.他の因子の異常の結果としての心収縮性の二次性低下は,これら負荷因子の管理・治療によりある程度まで回復することが多い.しかし,不可逆性の一次性低下の場合,例えば拡張型心筋症,広範な心筋梗塞症では回復が難しい.負荷の軽減を適切に行う.

心不全の誘発要因とその対策

著者: 茅野真男 ,   横塚仁

ページ範囲:P.886 - P.889

ポイント
●心不全の誘発要因には,各医師が診ている患者層によって異なるが,不整脈,感染,急激な血圧の上昇,急性心筋梗塞,貧血,甲状腺機能亢進症,肺塞栓症,妊娠,心筋炎,弁破壊,心筋虚血が挙げられる.
●実際に多い要因としては,薬剤の中断,食塩の過剰摂取,肉体的精神的ストレスなど,患者自身の問題が多い.誘因の正確な決定には患者背景の把握が必要である.
●拡張不全が主体で心不全が発症する場合は,発症が急激なため,誘発要因が同定できないことも多い.

前負荷の管理・調節

著者: 赤石誠

ページ範囲:P.891 - P.894

ポイント
●左室にとっての前負荷とは,拡張末期容積である.静脈還流量が増大すれば前負荷が増大し,心拍出量が増加する.末梢血管抵抗が低下するような状態では,心拍出量が増加し,静脈還流,すなわち前負荷が増加する.循環血液量,体位,胸腔内圧,静脈のトーヌスも前負荷を規定する因子である.逆流性弁膜症,貧血も左室前負荷の増大をもたらす.
●心不全における前負荷の軽減は,肺うっ血の改善が主たる目的であるが,心拍出量の増大をもたらす可能性もある.前負荷を減少させるには利尿薬が第一選択である.しかし,新しい薬剤,治療法も存在する.

後負荷の管理・調節

著者: 阿部純久

ページ範囲:P.895 - P.897

ポイント
●心不全は心筋不全と同意語ではなく,心筋不全は心不全の原因の一つである.
●心不全の評価,治療に際しては,心不全の発症に関係する機械的な因子の有無,心筋不全の有無の評価が重要である.
●大動脈弁狭窄症,高血圧症など後負荷増加に伴い発症した心不全では,心筋障害が非可逆的にまで進行していることは少なく,後負荷の解除により心機能は正常化する.
●心不全に対する血管拡張療法では,生活の質および長期予後の改善を視野に入れた治療を行うことが重要である.

心収縮能の管理と治療

著者: 増田卓 ,   和泉徹

ページ範囲:P.899 - P.904

ポイント
●心不全の一要因として心筋の収縮能低下が挙げられる.この心収縮能低下は同時に拡張期障害を伴いやすいことに留意すべきである.
●前負荷や後負荷の影響を受けにくい心収縮能の臨床指標として,maximal elastance(Emax)が用いられている.
●圧・容積関係を二次元的に展開すると心不全病態が簡略化され,より理解しやすくなる.
●心収縮能低下に対する管理は,基礎疾患の根治療法を図ることを基本とする.根治性が失われたと判断される場合には心症状の軽快を優先させる.
●今日,慢性心不全の治療においては,心収縮能の改善を最優先課題には掲げてはいない.むしろ,心不全の悪化防止効果が心収縮能の改善に結びつくか否かが問われている.

心拍数の管理と治療

著者: 田辺晃久

ページ範囲:P.905 - P.909

ポイント
●高頻拍性心拍異常,徐拍性心拍異常のいずれもが心不全の原因,増悪因子となる.
●高頻拍性心拍異常による心不全の原因不整脈としては,慢性持続性心房細動が多い.
●基礎疾患のある例の心房細動は,感染・発熱,過度の心負荷,過剰食塩・水分摂取,薬物内服の不良なコンプライアンスで容易に高頻拍化する.特に高齢者で影響が大きい.日常生活はこれらの誘因を避けるよう指導する.
●徐拍性不整脈で心拡大,心不全を生じた例は心ペーシングで改善しやすい.

拡張障害の管理

著者: 芹澤剛

ページ範囲:P.911 - P.913

ポイント
●拡張障害による心不全とは,左室収縮機能がほぼ正常で,なおかつ心不全症状を呈するものである.
●機械的な病態として心膜疾患,拘束性疾患がある.
●機能的な病態として高血圧性心肥大,虚血心があり,虚血による細胞内Ca++handlingの異常が原因と考えられている.
●心拍数を減少させることが治療の基本である.

高齢者における管理と治療

著者: 今井保 ,   坂井誠 ,   大川眞一郎

ページ範囲:P.914 - P.917

ポイント
●高齢者では心臓をはじめとする全身諸臓器の機能が低下しているため心不全を生じやすく,多臓器不全に陥りやすい.そのため若年者とは異なる特有な病態を呈する.
●主な基礎疾患として虚血性心疾患,弁膜症,高血圧性心疾患があげられる.また,先天性心疾患もさほど稀ではなく,さらに心臓以外の因子も重要である.
●誘因では感染症,心筋虚血発作,不整脈が多いが,医原性(過剰輸液,輸血,薬剤性)や治療不従順も少なくない.
●心不全の管理と治療では,まず心不全の重症度を正確に評価し,基礎疾患,誘因,合併症も考慮した治療法の選択が必要である.
●薬物療法に際しては,少量より投与を開始し,副作用の出現に注意しながら漸増して至適量を決めなくてはならない.
●薬物療法が無効の重症心不全例に対して,侵襲的治療法を行うか否かは,その治療法の可能性と限界を正しく把握し,さらに患者の社会的活動性,他臓器機能などを総合的に考慮して判断する必要がある.

成人のチアノーゼを伴う先天性心疾患

著者: 中澤誠 ,   佐近琢磨 ,   川越康博

ページ範囲:P.918 - P.921

ポイント
チアノーゼ性心疾患の成人例では,以下の点に留意しなければならない.
●心不全は自然歴の現れである.
●低酸素血症が基本病態で,解剖学的改善のみが根本的治療である.このため,手術やカテーテル治療の可能性を常に念頭に置いておく.
●合併症の防止に留意する.
●生活の制限は最小限にとどめ,本人のもっている循環機能で最大のQOLを引き出す.
●薬物療法は対症的で,強心剤は効果が期待できない.

心不全の管理・治療

心不全の管理・治療の基本方針

著者: 小川研一 ,   飯塚昌彦

ページ範囲:P.923 - P.926

ポイント
●心不全の治療の目的は,①生命予後の改善と②生活の質(QOL:quality of life)の改善である.
●急性心不全治療はまず救命が必要で,そのためにモニター下に血行動態障害の改善を図る.
●慢性心不全の薬物治療は,アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬,利尿薬,ついでジギタリスが基本薬である.

無症状の心機能低下例の管理

著者: 安村良男 ,   永田正毅

ページ範囲:P.927 - P.929

ポイント
●中等症から重症の心不全の治療には限界があり,軽症心不全の進行予防が重視されてきている.
●潜在性の心不全の早期発見に心臓超音波検査が有用である.
●特発性心筋症と免疫学的機序との関連や,心不全の進行と神経体液性因子やリモデリングとの関連が示唆されている.
●心不全の成因によらず,その進展予防にアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤が奨められる.
●軽症心不全の管理は短期的指針(左室径,血中ノルアドレナリン,不整脈など)をモニターしつつ長期的展望のもとになされる.

一般療法のポイント

著者: 秋月哲史 ,   入交重雄 ,   細江伸央

ページ範囲:P.930 - P.932

ポイント
●心不全の食餌療法の中心は塩分制限である.
●ベッド上臥位での安静よりも半臥位のほうが静脈還流が少なくなり前負荷が減少する.
●重症でなければ各々の運動耐容能に応じた運動・仕事を行う.
●十分量の酸素投与にもかかわらず,血中酸素濃度が低値の場合には,挿管・レスピレーターを考慮する.

薬物療法の実際—急性期ならびに急性増悪期

著者: 小川久雄

ページ範囲:P.934 - P.936

ポイント
●急性心不全の治療としては利尿薬の静注を行う.
●ニトログリセリンやisosorbide dinitrate(ISDN)の血管拡張薬も有効である.
●アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬も有効である.
●利尿薬や血管拡張薬,さらにジギタリスなどの治療によっても心不全が改善しない場合や心原性ショックの場合には,カテコラミンを点滴静注する.
●アシドーシスがあれば重炭酸ナトリウムによる補正,さらには原因疾患の治療も重要となってくる.

薬物療法の実際—慢性期

著者: 秋田穂束 ,   横山光宏

ページ範囲:P.937 - P.939

ポイント
●心不全の治療目的は,血行動態,症状および運動能力の改善のみでは不十分で,さらにQOLと生命予後の改善を目指さなければならない.
●心不全の薬物治療は心不全の病態,薬物の薬理作用と体内動態を十分理解して行わなければならない.
●アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬は心不全の薬物治療の中心となるもので,生命予後の改善が期待できる.
●β遮断薬はまだ確立された心不全の薬物治療ではないが,ACE阻害薬などの無効例には注意深く試みる.

Intervention

著者: 宇井克人 ,   山口徹

ページ範囲:P.940 - P.942

ポイント
●虚血性心疾患による心不全では,急性心筋梗塞に限らず経皮的冠動脈形成術(PTCA)により循環動態の改善をみることがある.
●大動脈内バルーンパンピング(IABP)は平均血圧増加・左室後負荷軽減による心拍出量増加作用および冠血流増加作用がある.
●体外限外濾過法(ECUM)は強制的に血管内水分を除去できるため,利尿の得られない心不全患者では有用な装置である.
●経皮的心肺支持装置(PCPS)は心肺機能をほぼ代用できる強力な循環補助装置であるが,基礎疾患を考慮し,その適応には十分な配慮が必要である.

外科治療

著者: 西田博 ,   北村昌也 ,   遠藤真弘 ,   小柳仁

ページ範囲:P.944 - P.947

ポイント
●僧帽弁閉鎖不全や大動脈弁閉鎖不全では左室収縮末期容積係数(LVESVI)が100ml/m2に達する以前に手術を施行するべきである.
●左室拡張末期容積係数(LVEDVI)が150ml/m2,左室拡張末期径(LVDd)が6.8cmを越えるような症例では冠動脈バイパス術(CABG)後の心機能改善効果は乏しい.
●低左心機能の虚血性心疾患に対する待期的CABGの手術成績は良好で,左冠動脈主幹部病変や多枝病変では経皮的冠動脈形成術(PTCA)ではなくCABGを選択すべきである.
●拡張型心筋症に対する補助心臓の使用は心臓移植へのブリッジとしてのみではなく,離脱,回復をめざした治療法としての展開が注目されつつある.

心不全の治療に伴う不整脈の管理

著者: 馬場彰泰 ,   三田村秀雄

ページ範囲:P.948 - P.949

ポイント
●心不全の治療により,不整脈の発生は様々に変化し得る.
●心不全例では突然死が多いが,有効な抗不整脈薬は少ない.
●致死的不整脈の出現例では,抗不整脈療法の適応となる.
●心不全例における抗不整脈療法では,アミオダロンとICDが代表的である.

リハビリテーションと運動療法

著者: 齋藤宗靖

ページ範囲:P.950 - P.952

ポイント
●心不全患者の運動制限は,肺血管床圧の上昇による息切れよりは,骨格筋の組織・生化学的変化に基づく嫌気性代謝の早期出現による下肢疲労がその原因と考えられている.
●運動トレーニングによる骨格筋の鍛錬が,運動能力の増加,ひいてはQOLの向上をもたらす可能性がある.
●最近10年来,慢性心不全患者に対する運動療法が試みられ,良好な成績が報告されている.
●従来から運動が禁忌とされた心不全患者に運動療法を施行するにあたっては,安全性に留意しながら常に研究的に行うことが必要である.

心不全改善後の生活指導

著者: 濱本紘

ページ範囲:P.953 - P.955

ポイント
●心筋梗塞発症後の再灌流療法は,急性期のみならず慢性期においても根気よく行うと,心機能改善に役立つ.
●心疾患患者の運動療法禁忌としてあげられるものに,うっ血性心不全,不安定狭心症,重篤な不整脈,広範囲梗塞などがある.
●心筋梗塞回復期における重篤な不整脈に対する抗不整脈剤の投与は,陰性変力作用などから考慮する必要があり,Ib群が安全であるが,有効性を考えるとIII群が勝っている.しかし,重篤な肺毒性を有する.
●remodelingは心筋梗塞の治癒機転として起こるが,その際のexpansionが心機能低下に大きく関与することになる.
●心筋梗塞後の心不全に対する投薬は,強心剤,利尿剤,血管拡張剤のほかに,アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤の投与が積極的に行われるようになっている.

合併症を伴う心不全の管理と治療

不整脈

著者: 飯沼宏之

ページ範囲:P.957 - P.961

ポイント
●心疾患に頻脈性不整脈が合併した際,それが引き金になって心不全症状が生じることがある.
●症状が激烈で緊急治療が必要なときは,電撃ショックないし抗不整脈薬の静注により持続性不整脈の停止を図る.
●発作停止不能のときはカテーテルアブレーション(CA)など非薬物治療を考慮する.
●緊急治療の必要度に多少のゆとりがあるときは,レートコントロール・心不全治療をまず行い,心臓に対する負荷を軽減してから不整脈停止処置をとることもある.
●不整脈停止後も再発を防ぐ目的で抗不整脈薬の投与が必要であるが,心房細動(af)以外の上室性不整脈に対してはCAが第一選択になりつつある.
●徐脈性不整脈で心不全症状を伴う場合は,最適のペーシングモードを用いた人工ペースメーカー植込みを行う.

呼吸不全

著者: 一ノ瀬正和 ,   池田淳 ,   白土邦男

ページ範囲:P.962 - P.964

ポイント
●呼吸不全とは室内気吸入時PaO260torr以下となる呼吸障害,またはこれに相当する呼吸障害を呈する異常状態をいう.
●慢性肺疾患による肺血管床の器質的減少および低酸素性肺血管攣縮は,肺性心(右心不全)をきたす.
●慢性気管支炎は肺気腫より肺性心をきたしやすい.
●肺性心の治療には,酸素および利尿剤の投与が有効だが,気道感染の治療や気管支拡張剤投与も重要である.

腎機能障害

著者: 青木聡 ,   島井新一郎 ,   高野照夫

ページ範囲:P.965 - P.967

ポイント
●腎機能障害を有する心不全の治療は腎機能障害の原因,腎機能障害の程度によりその治療法は大きく異なる.
●透析導入前の心不全患者は腎機能保持,すなわち腎血流量の保持を考えながら治療しなければならない.
●腎機能低下患者は薬物の腎からのクリアランスも低下しており,その血中濃度に注意しながら投与しなければならない.

肝機能低下

著者: 前原和平 ,   丸山幸夫

ページ範囲:P.969 - P.971

ポイント
●肝硬変症では高心拍出量状態にあることが多く,総末梢血管抵抗は低下している.
●肝硬変症自体でも息切れと低酸素血症を生じ得る
●非代償性肝硬変症では腎でのナトリウム排泄能が低下している.
●非代償性肝硬変性の腹水,浮腫の治療の第1は塩分制限であり,急速な利尿は腎不全,肝性脳症を生じ得る.

妊娠

著者: 石光敏行 ,   杉下靖郎

ページ範囲:P.972 - P.974

ポイント
●心不全は治療よりも予防と管理が大切である.
●妊娠に伴う生理機能変化を理解する.
●心不全の病態生理は基礎心疾患により異なり,左心不全が主体のものと右心不全を呈するものがある.
●妊娠時の診断と心機能評価は胎児にも安全な心電図と心エコー図が中心となる.
●母体だけでなく胎児への副作用も考慮して治療薬を選択する.
●問題例では分娩の前後に特別な注意が必要である.

甲状腺機能障害

著者: 中澤博江

ページ範囲:P.975 - P.977

ポイント
●心房細動を伴う心不全患者で明らかな器質性変化がない例では,甲状腺機能亢進症を疑って血中free T3(FT3),free T4(FT4),TSH(甲状腺刺激ホルモン)を測定する.
●甲状腺機能亢進症による心不全は右心不全が前景に出る.また利尿剤が著効する.
●心不全の治療とともに抗甲状腺剤を開始する.●他の心疾患による心不全に比較し,心拍数が多く,特に心房細動がある例では心室レートが200/分に及ぶ.
●甲状腺機能低下症での呼吸困難の訴えや心陰影の拡大例では,心不全との鑑別をする必要がある.

外科治療を必要とする諸疾患

著者: 木村満

ページ範囲:P.978 - P.980

ポイント
●高齢化社会を迎え,心不全患者の外科手術も増えている.
●麻酔を含め,術中の血行動態変動を減らす努力が必要である.
●New York Heart Association(NYHA)分類III度以上の心不全例では,リスク評価にかかわらず積極的な血行動態管理が必要である.
●冠疾患例で手術のリスクが高い場合は,積極的な観血的検査,さらには冠血行再建術も考慮する.
●NYHA分類II度以下の,心機能が比較的よい場合はcost-effectiveness careを考慮し,過剰な処置は控える.

カラーグラフ 塗抹標本をよく見よう・5

赤血球の異常・5

著者: 久保西一郎 ,   藤田智代 ,   浜田恭子 ,   高橋功 ,   三好勇夫

ページ範囲:P.995 - P.998

寒冷凝集素症(cold agglutinin disease)
 自己免疫性溶血性貧血のほとんどは温式抗体によって生じるが,一部冷式抗体によって生じるものもある.冷式抗体には発作性寒冷ヘモグロビン尿症(paroxysmal cold hemoglobinuria)にみられるIgG型の寒冷血素と,寒冷凝集素症にみられるIgM型の寒冷凝集素とがある.図1〜3は寒冷凝集素症患者の末梢血塗抹標本である.
 図1は血液を4℃に冷やして作製した塗抹標本である.抗凝固剤を加えているにもかかわらず,激しい赤血球凝集が認められる.冷式自己抗体の作用温度域は様々で,患者によって異なる.その温度域が広い場合,体温より少し低い温度でも赤血球と結合して溶血を起こす.

グラフ 高速CTによるイメージング・4

心臓領域のHelical CT

著者: 松本滋 ,   原田潤太 ,   多田信平

ページ範囲:P.999 - P.1005

 CT診断における高速螺線型CT(複数の呼称が使われているが,本稿では以下Helical CTを使用する)の出現は,肺,肝疾患領域を中心に診断能を向上させたが,心疾患についてはどうであろうか?
 本稿では,Helical CTの特徴を示し,従来型CTとの比較をまじえてHelical CTの合理的な利用法について解説する.また,超高速CTといわれる電子ビーム型CT(Electron Beam Tomography:以下EBTと略す)は1989年以来,延べ17台の導入を数えるが,Helical CTに比較すれば圧倒的に少数でもあり,汎用機としては一般的ではないと考え,紹介するのみにとどめることとする.

演習 胸部CTの読み方・11

急性呼吸不全にて救急入院した44歳の女性

著者: 由田康弘 ,   山木戸道郎 ,   粟井和夫

ページ範囲:P.1013 - P.1016

Case
 平成6年12月上旬より咳嗽が出現し,12月下旬には呼吸困難が出現して,徐々に増悪したため,平成7年1月7日,当院に救急入院となった.体温37.8℃,呼吸数40回/分,顔面および四肢にチアノーゼを認めた.胸部X線写真にて,両側肺門を主体とした肺胞性浸潤影を認めたため,胸部CTを施行した.動脈血ガス分析は,PaO2 34.8Torr,PaCO2 31.0Torr,pH 7.464と高度の低酸素血症を認めた.WBC 12,000/m3,CRP 2.3.
 図1a,bは,肺野条件の胸部CTである.

図解・病態のメカニズム—分子レベルからみた神経疾患・9

チャネル病—周期性四肢麻痺

著者: 田中恵子

ページ範囲:P.1017 - P.1021

 遺伝的に筋細胞の興奮性異常をきたす疾患群は,筋膜のイオンチャネルの異常によることが明らかとなり,それぞれの疾患でチャネル遺伝子の変異が次々と報告されている.その結果,従来血清カリウム値の高低で区別されてきた高あるいは正カリウム性周期性四肢麻痺(periodic paraly-sis;PP)と低カリウム性PPは,それぞれナトリウムチャネル(Naチャネル)1),カルシウムチャネル(Ca2+チャネル)2,3)の異常によることが明らかになり,周期性四肢麻痺という同じ症候を呈しても全く異なる病態であることが分子レベルで明らかとなった.また,ミオトニア症候群と高カリウム性周期性四肢麻痺は同じカテゴリーに属することが明らかになるなど,ミオトニアを呈する疾患群が分子遺伝学的知見に基づいて再編分類されることになった.

知っておきたい産科婦人科の疾患と知識・9

下腹痛と性感染症

著者: 宮村研二 ,   廣田佳子 ,   宮川勇生

ページ範囲:P.1023 - P.1026

 女性が腹痛を訴えて来院した場合,常に産婦人科疾患を念頭に置く必要がある.特に,若年女性が下腹痛を主訴として受診したときには,STD(sexually transmitted diseases:性感染症)の存在を疑わなければならない.
 本稿ではSTDの中でも,最近頻度が高くなってきているクラミジア感染症の症例を提示し,その診断および対応のポイントを述べる.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1007 - P.1012

医道そぞろ歩き—医学史の視点から・13

神聖な最高の職務とは

著者: 二宮陸雄

ページ範囲:P.1028 - P.1029

 16世紀にパドヴァ大学でモンタヌスが始めたというベッドサイド教育は,意外に思われるかもしれないが,今から100年ほど前まで,アメリカでは行われなかった.医学教育はもっぱら講義だけで行われていた.アメリカで初めて本格的な臨床教育を始め,ベッドサイド教育の重要性を啓蒙したのは,フィラデルフィアのジェファスン医学校のダ・コスタである.ご承知のように,フィラデルフィアは1765年11月14日にアメリカで最初のペンシルベニア医学校が創立された町である.ダ・コスタは1864年に出版した『内科診断学』で有名な人で,この本はドイツ,イタリア,ロシヤなど各国で翻訳された.当時,アメリカでは医者の質が問われ,医学教育が盛んに論議されていた.ダ・コスタは1893年にハーヴァード大学で講演し,「法律や神学と違って,医学教育が鋭い関心と深い感情で論議されるのは,医学そのものに未だ不確定な要素が多く,また日に日に変貌しているからであろう」と述べている.
 この頃,ウィリアム・オスラーは35歳でペンシルベニア大学医学部の教授になっていた.オスラーは1849年に,カナダのオンタリオ州の辺境の地ボンド・ヘッドで宣教師の9人の子の一人として生まれた.1872年にモントリオールのマギル医学校を卒業し,欧州での留学の後に,25歳で母校の教授になった.学生たちは彼をベイビー教授と呼んだ.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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