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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻5号

1996年05月発行

今月の主題 心不全を見直す

心不全とは何か

循環動態および心収縮性から

著者: 木全心一1

所属機関: 1東京女子医科大学附属青山病院

ページ範囲:P.851 - P.853

文献概要

ポイント
●急性心不全の患者の病態は,肺毛細管圧と心係数(心拍出量を体表面積で割った値)で判定する.肺毛細管圧が低く,心係数が高ければ急性ポンプ失調がないと判定する.心係数が正常で,肺毛細管圧が高ければ左心不全,肺毛細管圧が高いのに心係数が低ければ心原性ショックと判定する.
●慢性心不全の病態は,左室収縮性を表す左室駆出率と運動耐容能で判定する.慢性心不全の運動耐容能は,運動量を上げたときに心係数を増せる能力と,末梢血管抵抗を下げて骨格筋に血流を増加できる能力とで規定されている.このため左室駆出率と運動耐容能とは相関せず,両者が下がっているときに慢性心不全と判定する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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