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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻5号

1996年05月発行

今月の主題 心不全を見直す

心不全の原因とその対応

心収縮能の管理と治療

著者: 増田卓1 和泉徹2

所属機関: 1北里大学医学部救命救急医学 2北里大学医学部内科学II

ページ範囲:P.899 - P.904

文献概要

ポイント
●心不全の一要因として心筋の収縮能低下が挙げられる.この心収縮能低下は同時に拡張期障害を伴いやすいことに留意すべきである.
●前負荷や後負荷の影響を受けにくい心収縮能の臨床指標として,maximal elastance(Emax)が用いられている.
●圧・容積関係を二次元的に展開すると心不全病態が簡略化され,より理解しやすくなる.
●心収縮能低下に対する管理は,基礎疾患の根治療法を図ることを基本とする.根治性が失われたと判断される場合には心症状の軽快を優先させる.
●今日,慢性心不全の治療においては,心収縮能の改善を最優先課題には掲げてはいない.むしろ,心不全の悪化防止効果が心収縮能の改善に結びつくか否かが問われている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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