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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻5号

1996年05月発行

文献概要

今月の主題 心不全を見直す 心不全の原因とその対応

高齢者における管理と治療

著者: 今井保1 坂井誠1 大川眞一郎1

所属機関: 1東京都老人医療センター循環器科

ページ範囲:P.914 - P.917

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ポイント
●高齢者では心臓をはじめとする全身諸臓器の機能が低下しているため心不全を生じやすく,多臓器不全に陥りやすい.そのため若年者とは異なる特有な病態を呈する.
●主な基礎疾患として虚血性心疾患,弁膜症,高血圧性心疾患があげられる.また,先天性心疾患もさほど稀ではなく,さらに心臓以外の因子も重要である.
●誘因では感染症,心筋虚血発作,不整脈が多いが,医原性(過剰輸液,輸血,薬剤性)や治療不従順も少なくない.
●心不全の管理と治療では,まず心不全の重症度を正確に評価し,基礎疾患,誘因,合併症も考慮した治療法の選択が必要である.
●薬物療法に際しては,少量より投与を開始し,副作用の出現に注意しながら漸増して至適量を決めなくてはならない.
●薬物療法が無効の重症心不全例に対して,侵襲的治療法を行うか否かは,その治療法の可能性と限界を正しく把握し,さらに患者の社会的活動性,他臓器機能などを総合的に考慮して判断する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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