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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻5号

1996年05月発行

文献概要

カラーグラフ 塗抹標本をよく見よう・5

赤血球の異常・5

著者: 久保西一郎1 藤田智代2 浜田恭子3 高橋功4 三好勇夫1

所属機関: 1高知医科大学第3内科 2高知医科大学附属病院中央検査部 3高知県立中央病院中央検査部 4高知県立中央病院内科

ページ範囲:P.995 - P.998

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寒冷凝集素症(cold agglutinin disease)
 自己免疫性溶血性貧血のほとんどは温式抗体によって生じるが,一部冷式抗体によって生じるものもある.冷式抗体には発作性寒冷ヘモグロビン尿症(paroxysmal cold hemoglobinuria)にみられるIgG型の寒冷血素と,寒冷凝集素症にみられるIgM型の寒冷凝集素とがある.図1〜3は寒冷凝集素症患者の末梢血塗抹標本である.
 図1は血液を4℃に冷やして作製した塗抹標本である.抗凝固剤を加えているにもかかわらず,激しい赤血球凝集が認められる.冷式自己抗体の作用温度域は様々で,患者によって異なる.その温度域が広い場合,体温より少し低い温度でも赤血球と結合して溶血を起こす.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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