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今月の主題 内科医のためのInterventional Radiology Interventional Radiologyのトピックス
経皮的肝内門脈肝静脈短絡術(TIPS)
著者: 中村健治1
所属機関: 1大阪市立大学医学部放射線科
ページ範囲:P.1170 - P.1175
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●経皮的肝内門脈肝静脈短絡術(TIPS)とは,肝臓内に門脈-肝静脈間の短絡路を作成する門脈圧亢進症に対する新しい治療法である.
●TIPSの手技は,頸静脈アプローチで門脈穿刺,短絡路のバルーン拡張,さらにステントを挿入して行うが,門脈圧は平均10〜15mmHg減圧される.
●TIPSの適応は,内視鏡的硬化療法が無効な食道・胃静脈瘤と難治性腹水で,特に難治性腹水は本法が唯一の積極的治療法である.
●TIPSの絶対的非適応はびまん性嚢胞性肝疾患,高度の肺高血圧症,びまん性門脈血栓症,相対的非適応は局所的門脈血栓症,Budd-Chiari症候群,胆管拡張,肝腫瘍がある.●副作用,合併症は肝機能低下と肝性脳症がみられるが,ほとんどの例が軽度で,内科的治療でコントロールされる.
●経皮的肝内門脈肝静脈短絡術(TIPS)とは,肝臓内に門脈-肝静脈間の短絡路を作成する門脈圧亢進症に対する新しい治療法である.
●TIPSの手技は,頸静脈アプローチで門脈穿刺,短絡路のバルーン拡張,さらにステントを挿入して行うが,門脈圧は平均10〜15mmHg減圧される.
●TIPSの適応は,内視鏡的硬化療法が無効な食道・胃静脈瘤と難治性腹水で,特に難治性腹水は本法が唯一の積極的治療法である.
●TIPSの絶対的非適応はびまん性嚢胞性肝疾患,高度の肺高血圧症,びまん性門脈血栓症,相対的非適応は局所的門脈血栓症,Budd-Chiari症候群,胆管拡張,肝腫瘍がある.●副作用,合併症は肝機能低下と肝性脳症がみられるが,ほとんどの例が軽度で,内科的治療でコントロールされる.
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