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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻6号

1996年06月発行

文献概要

カラーグラフ 塗抹標本をよく見よう・6

血小板の異常・1

著者: 久保西一郎1 藤田智代2 浜田恭子3 高橋功4 三好勇夫1

所属機関: 1高知医科大学第3内科 2高知医科大学附属病院中央検査部 3高知県立中央病院血液検査科 4高知県立中央病院内科

ページ範囲:P.1199 - P.1202

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正常血小板
 止血に重要な働きをする血小板の大きさは,約2〜3ミクロンである.核を持たないが,中心部に赤紫色に染色される粒子(chromomere)を有するので,末梢血塗抹標本では,図1に示すように,赤血球の間に赤い色をした小さな細胞として観察される(矢印).その数は約15〜35×104/mm3.塗抹標本で赤血球を15〜30個数えるうちに,血小板1個に出会うくらいの勘定になる.
特発性血小板減少性紫斑病
 図2は,特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura:ITP)の塗抹標本である.この標本では,図1で認められた血小板が全く認められない.図3も同じ患者の標本である.好中球が中心に認められているが血小板はない.本患者においては出血傾向(点状出血と紫斑)が認められ,血小板数は1.5×104/mm3と極端に減少していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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