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雑誌目次

雑誌文献

medicina33巻7号

1996年07月発行

雑誌目次

今月の主題 血栓症とDIC Editorial

多くの疾患と密接な関係にある血栓止血

著者: 高橋芳右

ページ範囲:P.1242 - P.1243

 止血機構に関与する血管,血小板,血液凝固,線溶および凝固線溶阻止因子は,通常互いによくバランスを保っているが,その破綻により出血傾向および血栓傾向を生ずる.古くは臨床的に出血が大きな問題であったため,止血血栓系は主として出血の原因解明と治療という面から取り上げられてきた.しかし,近年では癌とともに冠動脈疾患が増加し,脳血管障害を加えると,血栓性疾患が依然死因の第一要因となっている.これに伴い,血液疾患や肝疾患での出血対策よりも,血栓性疾患の治療・予防という面で血栓止血の領域が改めて重要視されてきている.血栓止血系は各種疾患の病態および合併症としての血栓症,播種性血管内凝固(disseminated intravascular coagulation:DIC)の発症,動脈硬化の進展などに関与する.

止血機序と血栓形成機序

一次止血反応—血管,血小板,von Willebrand因子

著者: 森木隆典 ,   村田満

ページ範囲:P.1244 - P.1246

ポイント
●一次止血反応とは,血管損傷部位においての血小板の粘着・凝集などにより一次血栓が形成される反応である.
●一次血栓の主体は血小板であり,その形成は血小板数,血小板機能に依存する.
●生体内における一次血栓形成機能を評価する理想的な方法はないが,出血時間がその目安になる.

凝固機序

著者: 森田隆司

ページ範囲:P.1247 - P.1249

ポイント
●血液凝固には内因系と外因系が存在するとされているが,「内因系」は試験管の中で観察されるものであり,生理的に意味があるのは組織因子の血流への露出で始まる「外因系」である.
●生理的な凝固カスケードの基本的な流れはVIIa因子/組織因子→IX因子→X因子→プロトロンビン→フィブリノーゲンの逐次的活性化である.
●現在臨床上用いられている活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)およびプロトロンビン時間(PT)は,in vivoでの血液凝固カスケードを正しく反映しておらず,新しい凝固カスケードに基づくPTとAPTTアッセイの改良が望まれる.

細胞依存の線溶機構

著者: 高橋敬

ページ範囲:P.1250 - P.1254

ポイント
●膜シート:生体構造は内・外・中胚葉由来の連続した膜シートが変形(陥没・分離・融合)することによってできあがっている.入れ子構造のようにシートのなかにシートが入り込んでおり,表と裏が融合したり分離したりしない(表裏の原則).細胞レベルでも細胞膜の内・外や細胞内小器官の内・外は表裏の原則にしたがっている.
●膜ドメイン:脂質2重層を基本とした細胞膜には様々な蛋白質が挿入されているばかりでなく,特定の機能発現のために局在している.このような膜の部分領域を膜ドメインと呼ぶ.接着斑やインベードポデイアはプロテアーゼが機能するための場といえる.
●接着斑:細胞どうしや,細胞と基質が接触する部位は細胞のベントラル(腹側)が突出したような形態をもち,反射干渉色の波長から10〜15nmの間隙が存在する.移動する細胞の前方(リーディングエッジ)で形成され,後方(トレイリングエッジ)で消失する.細胞外マトリックス蛋白質(ECM)と接着因子受容体であるインテグリンや細胞内骨格系蛋白質との連絡部位でもある.その構造や機能は細胞依存の線溶機構(フィブリン分解,マトリックス破壊,浸潤など)に深く関連している.

血栓準備状態(凝固亢進状態)

著者: 苅尾七臣 ,   宮田敏行

ページ範囲:P.1256 - P.1258

ポイント
●血栓準備状態(凝固亢進状態)は,臨床的には血栓症の前段階の病態で,何らかの誘因が加われば容易に症候性の血栓症へ至る病態である.
●血栓形成は血液凝固系と線溶系のバランスの上に成り立っており,凝固因子,凝固系インヒビター,線溶系因子などの量や質(分子異常)の異常はいわゆる広義の血栓準備状態(凝固亢進状態)である.
●近年では,活性化凝固因子そのものやインヒビターとの複合体,もしくは凝固因子が活性化されたときに放出されるペプチドの流血中での測定が可能となり,凝固活性化マーカーと呼ばれている.凝固活性化マーカーは凝固系が活性化されたことを直接に示す指標であり,その血中レベルの増加は,狭義の凝固亢進状態を表している.
●血栓準備状態(凝固亢進状態)の診断は,血栓症の早期対策を考えるうえで臨床的に重要である.

診断—血栓症およびDIC患者への臨床的アプローチ

診察上のポイント

著者: 勝見章 ,   小嶋哲人

ページ範囲:P.1259 - P.1261

ポイント
●凝固異常による血栓症,出血性疾患は特徴ある臨床症状を示すことも多く,詳細な問診,診察所見の検討が重要である.
●50歳以下の静脈血栓症,反復する静脈血栓症,35歳以下の動脈血栓症,家族内発生などは先天性血栓性素因を疑い,検査をすすめるべきである.
●DICでは採血部位,外傷部位からの出血が特徴である.
●出血の部位により,出血傾向はある程度鑑別が可能である.

検査診断および診断基準

著者: 福江英尚 ,   福武勝幸

ページ範囲:P.1263 - P.1267

ポイント
●近年,血栓傾向状態を反映する多くの分子マーカーが測定できるようになり,凝固亢進状態の推測が容易となった.
●DICは,血液凝固機構を促進する何らかの基礎的病態が存在するために,過凝固状態から消費性凝固障害,つまり微小血栓多発状態から出血傾向に劇的に進行する致死的な合併症である.
●この全く逆の臨床症状を示す過程を,one pointの検査値で判定することは大変難しいが,致死的病態に至る可能性が高いことから,臨床症状が出現する前にDIC準備状態(pre-DIC)をとらえ治療を開始することが望ましい.
●pre-DICの診断には,血中FDP(フィブリノゲン分解物)の上昇と他に原因のない血小板数の低下が最も重要である.そして,早期診断には凝固因子や分子マーカーの経時的な変動をみて,変化する血液凝固状態を把握することが重要である.

治療の基本

抗血栓療法

著者: 横山健次 ,   池田康夫

ページ範囲:P.1268 - P.1270

ポイント
●抗血栓療法には,血小板機能を抑制する抗血小板療法と,凝固系を抑制する抗凝固療法がある.
●抗血小板薬は,動脈系血栓を有する疾患に有効である.アスピリンが最も汎用されているが,近年,血小板凝集に重要な役割を果たす血小板膜糖蛋白GPIIb-IIIaをターゲットとする薬剤として抗GPIIb-IIIaモノクローナル抗体,レセプターアンタゴニストなどが開発され,その臨床応用も一部始まっている.
●抗血小板薬投与の適応疾患,投与量に関しては,今後さらなる検討が必要である.
●抗凝固薬は,静脈系血栓を有する疾患に有効である.現在はワーファリン,ヘパリンが広く使用されているが,今後低分子ヘパリン,ヒルジン,抗Xa剤などの臨床応用が進むであろう.

血栓溶解療法

著者: 上嶋繁 ,   松尾理

ページ範囲:P.1271 - P.1273

ポイント
●現在日本で用いられている血栓溶解剤は,従来より使用されているウロキナーゼ(UK)と,血栓に対して高い親和性を有する組織性プラスミノゲンアクチベータ(t-PA)およびプロウロキナーゼ(Pro-UK)である.
●UKによってある程度の血栓溶解効果は期待できるものの,時には出血傾向という重篤な副作用が出現する.
●臨床使用経験によると,日本人ではt-PA製剤の投与量と投与方法によっては時に出血を伴うことがあるので,欧米人とはt-PAに対する感受性が異なると思われる.
●Pro-UK製剤の投与によっても少数ながら出血性の副作用がみられる.
●したがって,フィブリン親和性の高い血栓溶解剤の投与でも十分な患者管理が必要である.

DIC治療のあり方

著者: 高橋芳右

ページ範囲:P.1274 - P.1278

ポイント
●DICでは,早期診断に基づく早期治療が極めて重要である.
●DIC治療の基本は,基礎疾患の治療,抗凝固療法,補充療法(血小板・凝固因子)および全身管理にある.
●抗凝固薬としては,ヘパリン,低分子ヘパリン,アンチトロンビン濃縮製剤,メシル酸ガベキサート,メシル酸ナファモスタットが使用されている.
●基礎疾患によりDICの病態,特に凝固・線溶活性化のバランスが大きく異なり,病態に基づいて治療することが重要である.
●白血病によるDICは,線溶亢進型・出血型DICとなる.
●敗血症によるDICは,線溶抑制型・臓器障害型DICとなる.

抗血栓療法のモニタリング

著者: 中川雅夫

ページ範囲:P.1279 - P.1281

ポイント
●抗血栓療法には抗血小板療法,抗凝固療法,線溶療法がある.
●抗血栓療法には出血副作用が必発で,適切なモニターが必要.
●抗血栓薬の投与時の出血副作用は用量依存性に増大する.
●抗血栓薬の投与時には併用薬剤との相互作用に注意が必要.
●薬剤によってモニター法は異なり,細心の注意が必要.
●INR(International Normalized Ratio)のみによるモニタリングには疑問点がある.
●低分子ヘパリンは従来のヘパリンより出血副作用が少ない.
●線溶酵素薬の種類によって,血中フィブリノゲンの変動に差異がみられる.
●抗血小板薬のモニター法はない.
●臨床的に有用なモニター法の確立が望まれる.

血栓傾向

抗リン脂質抗体症候群

著者: 家子正裕 ,   小池隆夫

ページ範囲:P.1284 - P.1286

ポイント
●APS(抗リン脂質抗体症候群)は,動静脈血栓症,習慣流産,血小板減少のいずれかの臨床症状をもち,3ヵ月以上離れた2回以上の検査で,aCL(抗カルジオリピン抗体)またはLA(ループスアンチコアグラント)が陽性であった場合に診断される(表1).
●膠原病などで認められるaCLは,リン脂質と結合するためにβ2-GPI(β2-glycoproteinI)を必要とする.
●APSにおける血栓形成機序として,aPL(抗リン脂質抗体)の活性化protein Cの阻害が最も考えられている.

血栓性血小板減少性紫斑病

著者: 布施一郎

ページ範囲:P.1287 - P.1289

ポイント
●TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)の病因として,患者血漿中に血小板凝集因子を認める例や,血小板凝集抑制物質,血管内皮細胞保護物質が欠損するという報告がある.
●TTPの臨床症状には細小血管性溶血性貧血,血小板減少(出血),精神神経症状,発熱,腎障害の5大徴候があり,動揺性であることが特徴である.血栓症状は約50%の頻度で出現する.
●治療は血漿交換療法,血漿輸注療法が主体で,特に前者が有効である.他に,抗血小板薬を使用する.

慢性骨髄増殖性疾患における止血異常と血栓症

著者: 塘賢二郎 ,   高山博史 ,   大熊稔

ページ範囲:P.1290 - P.1292

ポイント
●MPD(骨髄増殖性疾患)では,血栓症と出血はよく認められる合併症であり,かつ予後に大きな影響を与えるので重要である.
●MPDにおける血栓症の起こるメカニズムについては,血小板数の増加だけでは説明できず,はっきりとしていない.また,種々の血小板機能異常が報告されているが,これも臨床症状との一定の関係は見いだされていない.
●現在では,血小板数と出血・血栓症の危険性との関係がはっきりしていないことと,骨髄抑制療法の長期安全性が確立していないことから,MPDにおいても血小板数をコントロールする必要があるかどうか,症例ごとに厳密にその適応を考慮する必要がある.

ネフローゼ症候群と血栓傾向

著者: 鈴木亨 ,   下条文武

ページ範囲:P.1294 - P.1296

ポイント
●ネフローゼ症候群は,高度の蛋白尿(3.5g/日以上)と低蛋白血症(血清総蛋白6.0g/dl以下,あるいは血清アルブミン3.0g/dl以下)を呈し,高脂血症(血清総コレステロール250mg/dl以上)と浮腫を高頻度に合併する症候群である.
●本症候群では,循環血漿量の低下および利尿薬の使用などにより,過凝固の状態である.
●本症候群では,血漿凝固・線溶因子および血小板の異常が存在し,血栓形成の傾向にある.
●本症候群に合併する血栓症としては,肺塞栓症,深部静脈血栓症および腎静脈血栓症などが重要である.
●血栓症は,膜性腎症による本症候群に高頻度に合併する.

高脂血症と血栓傾向

著者: 丸山征郎

ページ範囲:P.1297 - P.1299

ポイント
●血管内皮細胞は抗血栓活性を有しており,これが血管内血栓を防いでいる.
●しかし,血管内皮細胞の機能は酸化変性LDL(low density lipoprotein)で傷害される.
●すなわち,酸化LDLで内皮細胞上のトロンボモジュリン(thrombomodulin)の低下や組織因子の発現が起こる.
●また,血管壁にLDLがしみ込むと変性されるが,このとき内皮細胞上にはVCAM-1,ICAM-1などの細胞接着因子が発現し,ここから単球が浸潤してきてマクロファージとなり,変性LDLを貧食し,泡沫細胞となる.
●泡沫細胞からは種々のサイトカインが放出され,これがまた内皮細胞の機能を傷害して血栓形成的となる.

糖尿病と血栓傾向

著者: 海津嘉蔵 ,   郄月玲

ページ範囲:P.1301 - P.1304

ポイント
●糖尿病では血栓性疾患の合併率が高く,時に死因にもなる.特にNIDDM(非インスリン依存性糖尿病)では血栓症が多く,重篤な血栓症が合併しやすい.
●原因として,①凝固因子の増加または活性化,②凝固抑制因子の不活性化,③血小板凝集亢進,④線溶抑制,⑤赤血球膜障害,⑥Lp(a)(lipoprotein a)増加がある.
●臨床的には,高フィブリノーゲン血症,FPA(フィブリノペプチドA),FDP(フィブリン分解産物),TAT,プロトロンビンフラグメント1+2(F1+2)などが指標となる.
●治療として,ヘパリン,ワーファリン®,抗血小板薬などを用いる.

妊娠と血栓傾向

著者: 寺尾俊彦

ページ範囲:P.1305 - P.1307

ポイント
●妊娠中や産褥期には血栓ができやすい.血栓の形成には煙血管壁の異常,血液成分の異常,血流の停滞が3要因(Virchowの説)として知られているが,妊娠中や産褥期にはこれらの要因がいずれも備わり,易血栓性状態となる.
●妊娠による血液成分の変化は易血栓形成の大きな要因で,血液凝固因子の産生増加,線溶の抑制,血液粘度の増加,血球数の増加などの変化がみられる.これらの変化は妊娠の進行とともに著明となる.
●妊娠による子宮の増大で血管走行の変化,血流の変化,血管内皮の障害が起こり,これに伴う好中球や血小板の活性化が,易血栓性状態を招来する.血流の停滞が随所に起こる.
●分娩,手術など血栓の起こりやすい機会があることも要因となる.
●羊水などの子宮容物は凝固亢進物質であり,血中へ流入することにより血栓形成の引き金となり得る.

術後血栓症

著者: 篠木信敏 ,   上林純一

ページ範囲:P.1308 - P.1310

ポイント
●静脈血栓形成因子として,①静脈血流の遅延,②静脈壁の損傷,③血小板機能の増強,血液凝固能の亢進,血液線溶能の低下,のVirchow's triadが重要である.
●診断にはduplex scan,静脈造影などが有用である.
●術後血栓症はその予防が最も重要である.

薬剤による血栓形成傾向

著者: 下平滋隆 ,   降旗謙一

ページ範囲:P.1312 - P.1314

ポイント
●エストロゲンは虚血性心疾患の他のリスクファクターと相乗作用を有する.心血管病変を有する前立腺癌の症例では血栓症のリスクを考慮する.
●L-asparaginaseによる血栓症は投与者の1〜12%の頻度でみられる.
●ヘパリン依存性血小板減少症では血栓症は主として末梢動脈に起こり,虚血や壊疽に至る.下肢の切断を要する患者は死亡率が高い.
●先天性プロテインCまたはプロテインS欠乏症の患者にwarfarinを投与すると,血栓症を起こすことがある.
●第IX因子複合体製剤の投与により,DIC/血栓症を起こし得る.
●血栓症を起こし得る薬剤の投与中は,凝固スクリーニングを十分に行う必要がある.

血栓症の治療と再発予防

深部静脈血栓症と肺塞栓症

著者: 岩本伸一 ,   上林純一

ページ範囲:P.1317 - P.1319

ポイント
●静脈血栓症に対する抗血栓療法の目的は,①血栓の進展を予防すること,②側副血行路を確保すること,③塞栓症の再発を防止することにある.
●抗凝固薬にはヘパリンを第一選択薬として用い,続いてワーファリン®の経口投与に切り替えるのが一般的である.
●肺塞栓症と診断された場合,抗凝固療法とともに線溶療法が施行される.
●深部静脈血栓症の外科治療には,血栓除去術とvenous interruptionがある.

閉塞性動脈疾患

著者: 小代正隆

ページ範囲:P.1320 - P.1322

ポイント
●動脈閉塞には急性と慢性があり,病態が違う慢性閉塞には動脈硬化性閉塞(ASO)が近年著増している.急性閉塞には塞栓と血栓があり,病態・予後の面で異なる.
●慢性の治療は側副血行の改善を目的に理学・薬物療法を行うが,重症例では閉塞部に対し血行再建術を行う.
●急性には側副血行がないため,早期診断・治療で閉塞を解除する.直ちに抗凝固薬,線溶促進薬を投与し,短時間内に改善傾向がない場合は血栓摘除術を行う.

心筋梗塞と血栓溶解療法

著者: 塘義明 ,   神原啓文

ページ範囲:P.1323 - P.1326

ポイント
●血栓溶解療法には,静脈内投与法と冠動脈内投与法がある.
●欧米では現在,静脈内投与法が主流である.
●血栓溶解療法の適応は拡大されつつあるが,出血や再灌流性不整脈などの合併症には注意が必要である.
●発症後早期の再灌流が死亡率減少に効果を上げるが,この点ではt-PAの迅速投与法が最も優れる.
●再開通不成功例や急性再閉塞例では早期の冠動脈造影が必要で,その時期を逸しないことが大切である.
●冠動脈病変により,direct PTCAと血栓溶解療法を使い分けることが必要である.

急性期脳虚血の局所線溶療法

著者: 高橋明

ページ範囲:P.1327 - P.1329

ポイント
●急性期脳虚血では,梗塞が完成する前に血流を再開するチャンスのある時期がある.
●虚血による脳障害の限界は,虚血程度とその持続時間に反比例する.
●局所線溶療法は,中大脳動脈の塞栓性閉塞に特に有効である.
●局所線溶療法には血管内手術の技術が必要である.

脳梗塞と抗血栓療法

著者: 内山真一郎

ページ範囲:P.1331 - P.1335

ポイント
●進行性脳卒中やクレッシェンドTIA(一過性脳虚血発作)には,ヘパリン療法の適応がある.
●心原性脳塞栓症は発症直後に再発しやすいので,禁忌事項を除いてはなるべく早期から抗凝固療法を開始すべきである.
●血栓溶解療法は発症後6時間以内の脳塞栓症で,CT上,早期虚血徴候のない症例が適応となる.
●アテローム血栓性梗塞やTIAの再発予防には抗血小板療法の適応があり,心原性脳塞栓症の再発予防には抗凝固療法が第一選択となる.
●ラクナ脳梗塞でも大血管病変や血小板活性化所見を認める症例では,抗血小板療法の適応があると考えられる.

心房細動と塞栓症予防

著者: 青崎正彦 ,   薄井秀美 ,   佐藤加代子

ページ範囲:P.1336 - P.1338

ポイント
●心房細動(AF)で僧帽弁狭窄症,人工弁置換例,一過性脳虚血発作あるいは脳塞栓症の既往,高血圧(コントロールされている),うっ血性心不全,冠状動脈疾患,糖尿病,甲状腺機能亢進症を有する例は,塞栓症のリスクが高いのでワーファリン療法を行う.ただし,75歳を超えた例では脳出血のリスクがあるので,アスピリンを用いることもある.
●非弁膜症性心房細動(NVAF)では,ワーファリンはアスピリンの約2倍の塞栓症防止効果を有する.
●65〜75歳で塞栓症のリスクファクターのない例では,塞栓症の予防に,ワーファリンほどの効果はないがアスピリンも用いられる.
●除細動の前後にはワーファリン療法が必要である.

PTCA後再狭窄の予防

著者: 森下竜一 ,   桧垣実男 ,   荻原俊男

ページ範囲:P.1339 - P.1341

ポイント
●PTCA後再狭窄は,患者の30〜50%にみられ,平滑筋細胞増殖,機械的リコイル,血栓形成などによって起こる.
●再狭窄を予防する薬剤は多数試みられているが,大規模試験では効果が認められていない.
●最近,アンチセンス法や遺伝子導入に再狭窄予防の試みがなされ,動物実験では優れた治療効果が明らかとなり,遺伝子治療が期待されている.
●アメリカでは,既に遺伝子治療が開始されている.

DIC

固形癌における血栓傾向とDIC

著者: 高橋芳右

ページ範囲:P.1344 - P.1346

ポイント
●固形癌患者は凝固亢進状態にあり,血栓塞栓症やDICを発症しやすい.
●凝固促進物質として,組織因子とcancer procoagulantが重要である.
●固形癌では凝血学的検査異常が高頻度にみられるが,臨床症状には乏しいことが多い.●固形癌のDICでは,出血症状とともに血栓症状も出現しやすい.慢性に経過する例,比較的程度の軽いlow-grade DIC例も多い.
●前立腺癌,卵巣癌によるDICでは,線溶亢進により出血傾向が強いことが多い.
●固形癌のDICでは,原疾患に対する治療が難しい場合が多く,患者の予後,年齢,症状の重症度を考慮して治療方針を立てる.

白血病における出血傾向とDIC

著者: 広沢信作

ページ範囲:P.1348 - P.1351

ポイント
●白血病は,DICを引き起こす主要な原因疾患である.
●白血病細胞の組織因子などの凝固促進物質が,DICの引き金となる.
●急性前骨髄球性白血病が一番発症率が高いが,急性リンパ性白血病や慢性骨髄性白血病の急性転化時でもみられる.
●急性前骨髄球性白血病におけるDICでは,出血傾向が多くみられ,線溶系が優位に働いて,血管内微小血栓による循環不全による重要臓器の不全をきたすことが少ない.
●白血病のDICの治療には,ヘパリンや合成蛋白分解酵素阻害薬などが用いられる.

重症感染症に伴う凝固異常と臓器障害

著者: 河合伸

ページ範囲:P.1353 - P.1355

ポイント
●重症感染症に伴う凝固異常には,chemical mediatorの活性異常が重要な因子となる.
●TNF,IL-1β,IL-8による好中球活性が,血管内皮細胞障害を発現させる.
●血管内皮細胞障害に伴う組織因子増加などの凝固異常の出現が,DIC,MOFの原因となる.

重症肝不全における出血傾向とDIC

著者: 藤原研司 ,   持田智

ページ範囲:P.1357 - P.1359

ポイント
●肝不全時のDICは,消化管出血をはじめとする重篤な出血症状を惹起し,その予後を規定する.特に,急性肝不全では合併頻度が高く,これを肝類洞を場として成立した場合は微小循環障害を生じ,広汎肝壊死の原因にもなる.
●早期診断が望まれるが,一時点で判定するのは困難である.末梢血血小板数や血液製剤投与前後での分子マーカーの変動を評価することが重要である.
●治療に際しては,ヘパリンなどアンチトロンビンⅢ依存性薬剤は禁忌であり,血液製剤により抗凝固活性を高めることと,アンチトロンビンⅢ非依存性薬剤を併用することが第一選択となる.

産婦人科領域のDIC

著者: 寺尾俊彦

ページ範囲:P.1360 - P.1363

ポイント
●産科DICは極めて急性で重篤な経過をたどり,血液凝固学的にも典型的なDICの経過,すなわち消費性凝固障害を呈し,急性腎不全などの臓器障害を併発しやすい.
●多くの場合,原因疾患の手術的除去が可能であり,タイミングを失することなく治療すれば予後が良い場合が多い.
●DIC発生と原因疾患(基礎疾患)とは密接な関係にあり,例えば胎盤早期剥離を放置すれば100%DICに進展する.したがってDICの診断もさることながら,原因疾患の正確な診断と早期治療がDIC発生の予防につながる.
●DICを早期に診断し,一刻も早く治療に踏み切るためにDIC診断スコアがある.臨床症状を重視し,血液凝固学的検査成績の結果を待たずして治療に踏み切ることが可能なDIC診断スコアである.
●血液凝固学的検査ではフィブリノゲンが著増する場合が多いが,血小板数はあまり低下しないことが多い.DダイマーFDP,AT-III活性または抗原量,TAT,PICが診断に有用である.

術後DIC

著者: 公文啓二

ページ範囲:P.1364 - P.1365

ポイント
●術後DICは,①手術侵襲,②術後感染,および,③術後循環不全が主な発生原因である.
●術後DICの発現機序には,組織因子の血流内流入および活性化,IL(インターロイキン)-1・IL-6・TNF(腫瘍壊死因子)などのサイトカインの活性化,血管内皮細胞障害などが関与する.
●術後DICでは術中発症で出血傾向を呈する場合もあるが,術後感染あるいは循環不全によるDICでは,血管内凝固優位の臓器虚血からくる臓器障害が主たる問題となる.
●術後DICの治療は,原因治療,抗凝固薬による過凝固の抑制,サイトカイン活性の抑制および臓器血流の維持,ならびに臓器不全対策に主眼をおいて治療する.

救急医療とDIC

著者: 森和久 ,   伊藤靖 ,   金子正光

ページ範囲:P.1366 - P.1368

ポイント
●救急医療においてDIC(播種性血管内凝固)を引き起こす疾患は多種多彩であり,救急医は常にDICの可能性を念頭に置き,初期診療,治療にあたらなければならない.
●救急現場では患者についての情報量が少なく,DICの症状が搬入時からみられることは必ずしも多くないため,DICに進行するか否かの判断は容易でない.しかし,一度DICを発症するとMOF(多臓器不全)など重篤な経過をたどる例もあり,病態経過の注意深い観察と,DIC準備状態を含めた迅速な診断が,救急医療におけるDIC対策,早期治療といっても過言ではない.

理解のための40題

ページ範囲:P.1371 - P.1378

カラーグラフ 塗抹標本をよく見よう・7

血小板の異常・2

著者: 久保西一郎 ,   藤田智代 ,   浜田恭子 ,   高橋功 ,   三好勇夫

ページ範囲:P.1383 - P.1386

血小板無力症
 図1は,血小板無力症(thrombasthenia)の末梢血塗抹標本である.Glanzmannによって初めて記載されたので,Glanzmann's diseaseとも呼ばれている.常染色体劣性遺伝の先天性の出血性疾患で,新生児期あるいは小児期に,鼻出血,歯肉出血,点状出血,紫斑などを生じるので診断される.出血時間が著明に延長するが,この病気は血小板機能の異常によって生じるので,図1に示すように血小板の数,形態には異常を認めない.
 図2は,本患者の血小板凝集能検査の結果である.凝集能検査を行うと,図2のようにADP,collagen,epinephrineを添加しても凝集は全く認められない.図3は正常コントロールであるので比べていただきたい.正常の場合,ADP,collagen,epinephrineを加えると凝集が起こり,時間の経過とともに図3のような凝集下降曲線が得られ,4分後くらいからプラトーとなる.図2では,図3で見られる凝集下降曲線が全く認められず,血小板凝集が全く起こっていないことが分かる.

グラフ 高速CTによるイメージング・6

大血管の病変(2)—大動脈瘤・大動脈解離:高速CTによる画像診断

著者: 栗林幸夫 ,   高宮誠 ,   吉村宣彦

ページ範囲:P.1389 - P.1395

 大動脈瘤や大動脈解離などの大血管疾患の画像診断法として,現在最も注目を集めているのがヘリカルCTや電子ビームCTなどの高速CTである.これらの高速CTの発展により撮像時間が短縮されるとともに,造影剤のファーストパスの状態での撮像が可能となり,血管造影の動脈相に匹敵するCT画像が得られるようになった.これによって,CTで得られる情報の量と質が飛躍的に向上するとともに,三次元CT血管造影法(3D-CT angiography:3D-CTA)への新たな展開をもたらした.
 本稿では,大動脈瘤および大動脈解離の高速CTによる画像診断について3D-CTAによる最近の知見を含めて述べる.

図解・病態のメカニズム—分子レベルからみた神経疾患・11

Paraneoplastic syndrome(傍腫瘍性神経症候群)の分子医学

著者: 犬塚貴

ページ範囲:P.1399 - P.1404

 傍腫瘍性神経症候群(paraneoplastic syndrome)とは,神経系に対する腫瘍の直接的な浸潤,圧迫,転移,栄養・代謝障害,血管障害,治療による副作用などによるものを除いた,いわゆる「腫瘍の遠隔効果」による神経障害で,免疫学的機序を介して発症すると考えられている.その病型としては,表1に示すように中枢神経,末梢神経,神経筋接合部,筋の障害に基づく多種多様なものが報告されている1).これらの中で免疫学的機序が比較的よく解明されているのは,Lambert-Eaton筋無力症候群(LEMS)で,神経筋接合部のシナプス前膜の電位依存性カルシウムチャネル(VGCC)に対する抗体が患者血清中に検出され,動物への受身免疫にも成功している2).さらに,その病態に応じた治療が効果をあげている.このような直接的な証明が得られないまでも,ある種の神経症状に伴う特徴的な抗神経抗体と癌が知られており(表2),併せてここで紹介する.

知っておきたい産科婦人科の疾患と知識・11

産婦人科疾患で異常値を示す腫瘍マーカー

著者: 藤澤佳代 ,   早田隆 ,   宮川勇生

ページ範囲:P.1405 - P.1408

 近年,モノクローナル抗体の研究開発により,数多くの新しい腫瘍マーカーが登場した.産婦人科領域においても,種々の腫瘍マーカーが悪性腫瘍の診断,治療効果の判定,再発の早期発見に応用されている.
 殊に,産婦人科疾患でよく用いられる腫瘍マーカーとしては,妊娠の診断や絨毛性疾患におけるhuman chorionic gonadotropin(hCG),子宮頸癌におけるsquamous cell carcinoma related antigen(SCC),卵巣腫瘍におけるcarbohydrate antigen125(CA125),CA72-4,CA19-9などが挙げられる.

Drug Information 副作用情報・4

ヒスタミンH2受容体拮抗薬による血液障害・感染症

著者: 浜六郎

ページ範囲:P.1409 - P.1412

 今回は,最近話題になったヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)による血液障害と,感染症の誘発を取り上げたい.H2ブロッカーによる血液障害の発生のメカニズムや発現しやすい条件を検討し,処方に際して注意すべき発生防止のための具体的方法,早期発見,重症化防止の方法などについて解説する.

医道そぞろ歩き—医学史の視点から・15

科学的医学を追求したベルナール

著者: 二宮陸雄

ページ範囲:P.1414 - P.1415

 悪妻は学問を助ける.ソクラテスをはじめ,偉大な足跡を残した人で悪妻に苦しんだ人は少なくない.悪妻のゆえに偉大であったのか,悪妻に屈せず偉大であったのか,凡夫の察し得るところではない.フランス医学の巨星で,パスツールと同じく国葬までしてもらったクロード・ベルナール(1813〜1878年)も悪妻に苦しめられた.ベルナールは生きた動物を実験に使ったが,夫人は動物虐待防止協会の役員であった.ベルナールは離婚を要請し続けたが,離婚許可を手にしたのは死の8年前であった.それに,50歳前からは腎盂腎炎に苦しめられて,ベルナールは名声は高かったが幸福とはほど遠かったのかもしれない.医療をする者は人一倍心身の負担が大きい.結婚は特に慎重に決めるべきであろう.
 ブドウ園の管理人を父として生まれたベルナールは,18歳のときに薬種商に奉公に出た.やがてベルナールは仕事に飽きて,暇を盗んで戯曲を書きはじめた.ジョン王の歴史劇など初期の作品が好評であったのに力を得たベルナールは,パリに出て,劇作家として高名であったソルボンヌ大学のジラルダン教授に原稿を見せた.しかし,教授はこれを高くは評価せず,薬種商での経験を生かして医者を志すよう助言した.

medicina Conference・18

多飲・多尿と軽度の労作時息切れを呈した29歳の男性

著者: 内田 大学 ,   吉澤正文 ,   小澤義典 ,   高橋樹 ,   佐野靖之 ,   北原光夫

ページ範囲:P.1416 - P.1432

 症例:29歳,男性,会社員.
 主訴:多飲,多尿,労作時息切れ.
 既往歴・家族歴:特記すべきことなし.
 生活・職業歴:飲酒はしない.タバコは18歳より30本/日.仕事の半分はトラックの運転手だが,化学物質などの扱いはなかった.
 現病歴:1992年11月初旬,突然多飲,多尿となり,冷水を好むようになった.また,この頃より軽度の労作時息切れを自覚していた.1993年3月13日当科外来を受診.尿比重1.001と低値のため,3月15日精査の目的で入院.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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