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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻7号

1996年07月発行

文献概要

今月の主題 血栓症とDIC 止血機序と血栓形成機序

血栓準備状態(凝固亢進状態)

著者: 苅尾七臣1 宮田敏行2

所属機関: 1自治医科大学循環器内科 2国立循環器病センター研究所

ページ範囲:P.1256 - P.1258

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ポイント
●血栓準備状態(凝固亢進状態)は,臨床的には血栓症の前段階の病態で,何らかの誘因が加われば容易に症候性の血栓症へ至る病態である.
●血栓形成は血液凝固系と線溶系のバランスの上に成り立っており,凝固因子,凝固系インヒビター,線溶系因子などの量や質(分子異常)の異常はいわゆる広義の血栓準備状態(凝固亢進状態)である.
●近年では,活性化凝固因子そのものやインヒビターとの複合体,もしくは凝固因子が活性化されたときに放出されるペプチドの流血中での測定が可能となり,凝固活性化マーカーと呼ばれている.凝固活性化マーカーは凝固系が活性化されたことを直接に示す指標であり,その血中レベルの増加は,狭義の凝固亢進状態を表している.
●血栓準備状態(凝固亢進状態)の診断は,血栓症の早期対策を考えるうえで臨床的に重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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