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文献詳細

雑誌文献

medicina33巻7号

1996年07月発行

文献概要

今月の主題 血栓症とDIC 治療の基本

血栓溶解療法

著者: 上嶋繁1 松尾理1

所属機関: 1近畿大学医学部第2生理

ページ範囲:P.1271 - P.1273

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ポイント
●現在日本で用いられている血栓溶解剤は,従来より使用されているウロキナーゼ(UK)と,血栓に対して高い親和性を有する組織性プラスミノゲンアクチベータ(t-PA)およびプロウロキナーゼ(Pro-UK)である.
●UKによってある程度の血栓溶解効果は期待できるものの,時には出血傾向という重篤な副作用が出現する.
●臨床使用経験によると,日本人ではt-PA製剤の投与量と投与方法によっては時に出血を伴うことがあるので,欧米人とはt-PAに対する感受性が異なると思われる.
●Pro-UK製剤の投与によっても少数ながら出血性の副作用がみられる.
●したがって,フィブリン親和性の高い血栓溶解剤の投与でも十分な患者管理が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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